日本唯一の広報・IR・リスクの専門メディア

           

長寿企業の極意・周年イヤーの迎え方

ピップ50周年、ブランドのポテンシャルを再認識でファンを育成

ピップ

社史や理念、事業の意義を見直す機会となる周年をどのように迎えるか。長寿企業から学びます。

ピップエレキバンをモチーフにしたブランド誕生50周年記念のロゴマークは社員の名刺や記念ポスターなどに展開。

日本の “国民病” ともいえる「コリ」と向き合うピップエレキバンが、2022年に誕生から50周年を迎えた。

プロジェクトチームが発足したのは周年にあたる2022年の1月末。「コロナ禍ということもあり、まさに走りながらのプロジェクトとなりました。50周年という大きな節目を機に新たな取り組みをしたいと考え、様々な視点から企画・運営ができそうなメンバーで編成しました」と語るのは、プロジェクトリーダーを務めたピップエレキバンブランドマネジャーの松浦由典氏。

チームメンバーは広報やマーケティングに限定せず、営業やデザイン、ピップエレキバン以外のブランド担当など多様な顔ぶれで構成され、男女バランスも意識したという。

50周年記念事業として立ち上げた「コリナイ・プロジェクト」では、肩こりケアのリーディングブランドとしてコリについて考える機会を提供することをミッションに設定。「未来の “肩がこらない服”」をテーマにしたファッション制作プロジェクト「コリナイ・コレクション」や、「趣味」を通してコリについて考えるオンライントークイベント「コリナイ・カタリバ」などを実施した。

社員全員をPR部隊に

一方、同社社員の7~8割がメーカー部門以外の業務に従事していることから、自社製品であるピップエレキバンへの理解浸透という課題もあった。「社内でも使ったことがない人が多かったので、50周年を機に全員が商品知識を自分ごととして身につけ、一人ひとりがピップエレキバンPR部隊として楽しみながら商品の魅力を伝えていけるような取り組みも意識しました」(松浦氏)。

まずは全社員に記念パッケージに入ったピップエレキバンと記念ロゴ入り布マスクなどの記念品を進呈。そして、さらなる口コミ拡大を目指して、各事業所に友人知人へのサンプリング用試供品とリーフレットの配布も実施。

「記念品はとても喜んでもらえましたし、担当としても色々な発見がありました。実は、商品に携わる社員からの感謝カードを封入した商品も5万個限定で販売しました」(松浦氏)。

あと60%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

長寿企業の極意・周年イヤーの迎え方 の記事一覧

ピップ50周年、ブランドのポテンシャルを再認識でファンを育成(この記事です)
厳しい状況下での100周年事業 『自分ごと化』で一体感を醸成
小学館100周年、次の100年を見据えた『0周年』で未来へ種まき
ジャノメ100周年、商号変更と市場変更を経て引き継がれるDNA
タカラスタンダード110周年、「進化・変革」がテーマの社内施策
ノーリツ100周年、挑戦し続ける組織を目指したインナー施策
広報会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する