市区町村で発行している広報誌は今、どのような切り口で情報を届けているのか?同様のテーマを扱う広報誌から情報の届け方の工夫を探る。
災害時用トイレの必要性とつくり方
テーマ
災害時の備え、できていますか。
~災害時のトイレを知る~
『広報春日井』2023年2月号 愛知県春日井市
同号では災害が起きた際のトイレについて特集した。冒頭では東日本大震災発生時のトイレ事情や、携帯・簡易トイレの用意は2割程度に留まるといった調査結果を示す。そして災害用トイレに関する市の取り組みを伝え、自宅での災害用トイレのつくり方を写真入りで紹介。
「災害時はトイレ環境が生活に及ぼす影響が大きいことから、災害時のトイレの重要性を市民に知っていただくため企画。記事を読み実際に携帯トイレを購入されたとの反響もあった」(春日井市企画政策部広報広聴課)。
DATA | |
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発行日 | 毎月1回1日に発行 |
判型 | A4判 |
配布方法 | 自治会などを通し町内会加入世帯に配布。公共施設やコンビニなどにも設置 |
制作体制 | 一号全体は職員4人で作成。特集は掲載の3カ月前から1人が内容を担当課と調整・作成。 |
震災を想定し具体的データを提示
テーマ
『もしも』の時に備えてー
『広報しんじょう』2023年2月9日号 山形県新庄市
建物・地震火災・ライフラインなどについて夏季と冬季の想定被害データを具体的に提示。新庄市では冬季に発生する地震の被害が、夏季よりも大きくなることが想定されると伝えた。続けて平時の備えが大切であるとして、非常時の備蓄・持ち出し品のチェックリストや災害情報入手手段などを載せた。
「具体的なデータを示すことにより夏季よりも冬季の被害が大きいことを説得力ある形で伝えたかった。『忘れた頃にやってくる震災に何をどう備えればよいのかが知れて身の引き締まる思い』との感想も寄せられた」(新庄市役所総合政策課)という。
DATA | |
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発行日 | 月2回、毎月10日前後・25日前後に発行 (25日前後発行はおしらせ版) |
判型 | A4判 |
配布方法 | 全戸配布 |
制作体制 | 総合政策課の職員4名で制作 |