SDGsはコーポレートブランドの確立に欠かせない共通言語。広報担当者が社内外に向けて発信するためのヒントを探ります。
「SNIDEL」「gelato pique」などのファッションブランドをはじめ、美容・食など幅広い事業を展開するマッシュグループ。グループスローガンに「ウェルネスデザイン(笑顔の数を増やすこと)」を掲げる同社は、「サステナビリティ」「SDGs」といったワードが重要視される以前から社会貢献性の高い多様な取り組みを、スローガンに沿った自然なあり方と捉えて推進してきた。
「『ウェルネスデザイン』の考え方には、当社のプロダクトがお客様に寄り添い笑顔でいられる時間を届けることはもちろんですが、当社で働く社員の労働環境づくりや、環境配慮への取り組みなども含まれると考えています」(マッシュホールディングス広報部 部長 牧野霞氏)
具体的な取り組みのひとつが、2016年に発表した「ファーフリー宣言」だ。SDGsの考え方が広まった今でこそ、「洋服に使うリアルファーの廃止」を宣言するファッションブランドが増えているが、同社は2016年という早期の段階に宣言を打ち出した。リアルファーを使用した衣類のトレンドや売上が確立していた中、目先の売上に惑わされないその決断には、業界内から多数の反響があったという。
またグループ企業であるマッシュスタイルラボが2022年に立ち上げた「サステナブルアライアンス」も業界内で話題となった。大手繊維商社など...
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