活況を呈しているユーザーコミュニティを考察すると、コミュニケーションの本質が見えてきます。ステークホルダーに適したアプローチを選び取るためのヒントを探ります。
企業のSNSアカウントにおいてフォロワーコミュニティのユーザーはどのようなコンテンツに反応するのでしょうか。筆者の研究室で、100円ショップ大手、ダイソーとキャンドゥの公式Instagramで過去1年間の投稿とその反応(エンゲージメント:いいねとRT)をアカウント分析から比較しました。
非日常の話題にエンゲージ
ダイソーの閲覧ユーザーは平日から休日まで午前から夕方まで「いいね」の反応をしており、日中に時間のある専業主婦が多く閲覧していると予想されるのに対し、キャンドゥの閲覧ユーザーは15~19時、平日を中心に「いいね」が集中しており、昼間に仕事をしているユーザーが多いと考えられます。
投稿コンテンツを反応の高いグループと低いグループで比較したところ、高い反応を示すのは「文具(マスキングテープなど)」のワードが多く入っており、反対に布や糸などクラフト商品のワードを含む投稿は反応が少ない結果でした。キャンドゥの投稿では雑貨商品の投稿に高い反応がありました。
また、日本の大手ハンバーガーチェーン2社の公式Twitterアカウントについても同様に分析比較しました。まず日本マクドナルドは460万人を超えるフォロワーがおり女性が6割を超え、「ひとくちチュロス」「三角チョコパイ」などスイーツ商品の投稿ツイートに反応が多く、バーガー商品のツイートは低い反応でした。
反応が高い時間帯は平日6~9時、16~17時台。一方でモスフードサービス137万人の...