PR会社などで活躍する若手・中堅のPRパーソンが現場の仕事やPRの未来像を語ります。
DATA | |
---|---|
創業 | 2004年 |
代表者 | シルベスタ典子 |
沿革 | 美容、食、旅といったウェルビーイングのPRを得意とするコミュニケーション・デザイン会社。質の高いグローバルブランドの日本市場戦略をクリエイティブに設計、デジタルを含めあらゆるコンテンツの制作から実施までを手掛ける。 |
「ろうそくの芯」という意味の社名を冠するキャンドルウィックは、食や旅、美容といったライフスタイルジャンルを得意とするPRエージェンシーである。クライアントの8割は海外企業というのも特徴で、社内には言語はもちろん、様々なカルチャーに精通するプロフェッショナルが在籍している。
2017年に入社したナターシャ・セン氏もそのひとり。アメリカ・カリフォルニア出身で、大学では書籍のライティングを専攻した。当時から日本にも興味があり、留学し日本語も習得。フランス語も堪能なことから3カ国語を操るマルチリンガルでもある。卒業後はニューヨークのダンスカンパニーで大規模ダンスフェスティバルのコーディネーターとして働き、その後出版社で書籍のPRとマーケティングを担当した。
「幅広い業務を経験して気づいたのが、コミュニケーションの仕事に一番の魅力を感じたということ。次のステージとして、大好きだった日本でPRの仕事にどうしても就きたいと思い、オンラインでの面接を受け、キャンドルウィックに入社しました」。
現在はアカウント・エグゼクティブとして主に海外のクライアントを担当する。入社当初から受け持っているモナコ政府観光会議局の業務では、全体戦略の設計からクライアントとのやり取り、バジェットの管理、そしてメディアリレーションズやソーシャルメディア運営を含めたPRまで手掛ける。
「PRエージェンシーは一般的にPRの効果だけしか追うことができず、最終的にどれくらいのセールスにつながったのかまで知ることができないケースもあります。しかしモナコの仕事では日本からの渡航客数もデータで確認でき、その数も2019年は前年比で33%増と着実に増えていることから、大きな手応えを感じています」。
ナターシャ氏自身も旅への関心度が高かったことから、モナコをはじめ様々な国の日本向けPRは「天職」と率先して取り組んできた。しかし、このコロナ禍で海外への渡航を促す事業は厳しい状況を突きつけられている。
キャンドルウィックでは現在、「Project AC(After Corona)」と題したプロジェクトを発足。社内を食、旅、美容、エデュケーションの4チームに分け、それぞれでアフターコロナに備え今何を成すべきかアイデア出しをする機会を設けている。「すぐにできること、中長期的にできることを考え、整理しながら、ほかのチームともアイデアを共有しています」。ナターシャ氏が属する「旅」のチームでは今後、これまでの海外クライアントを通して培ったノウハウを国内旅行のプロモーションにも活かせないか、活路を探る。
「当社は比較的規模の小さいエージェンシーだからこそ、ひとりで提案からクライアントマネジメント、そして実際の活動までを任せてもらえるのが一番のやりがいです」とナターシャ氏は言う。日本で暮らし始めて3年経ち、これからは自身の視点から見た日本の魅力を国内外に発信できるようなアイデアを考え、プロジェクトとして形に落とし込んでいきたいと意気込む。
お問い合わせ
キャンドルウィック株式会社
http://www.candlewick.co.jp/
〒102-0082 東京都千代田区一番町2 パークサイドハウス7階
TEL:03-6261-6050
info@candlewick.co.jp