近年「SDGs経営」という言葉がよく聞かれるようになり、企業理念や経営戦略にSDGsを関連付ける企業が増えてきた。ここでは、早期から取り組んできた3社の考え方を整理する。
横河電機
DATA | |
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従業員数 | 約2万人 |
海外売上比率 | 68.3%(2018年度) |
SDGs担当部門 | 経営管理本部 経営管理センター サステナビリティ推進部 |
注力分野(貢献している目標) | 再生可能・低炭素エネルギー(7,13)、ライフイノベーション・安全(2,3,8)、省エネ・省資源(6,7,9,12) |
3つのサステナビリティ目標を顧客の課題解決を通じて実現する
制御、計測事業などを手がける横河電機(東京・武蔵野)は、顧客の課題解決(事業変革や生産性向上)を通してSDGsの達成を目指している(図1)。2015年にSDGsが採択されたことで社会課題に対する企業の責任が問われるようになったため、同社は旧CSR部を母体に2017年3月にサステナビリティ推進室(現推進部)を設置するなど社内体制を整えた。
活動のベースになっているのは企業理念「YOKOGAWAは計測・制御・情報をテーマにより豊かな人間社会の実現に貢献する」と「YOKOGAWA人は良き市民であり勇気をもった開拓者であれ」である。同社は、強みである「多様な産業分野におけるノウハウ」「アジア・中東を中心とした豊富な納入実績」「課題解決能力」を武器に、様々な産業分野で事業変革や生産性の向上に貢献している。
サステナビリティ推進部では、2017年8月に2050年に向けたサステナビリティ長期目標「Three goals」を策定。❶気候変動への対応(環境)❷すべての人の豊かな生活(社会)❸資源循環と効率化(経済)の3つのゴールの実現を目指すとして「サステナビリティ貢献宣言」も発表した …
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