日本唯一の広報・IR・リスクの専門メディア

           

社会に広がるPRの力2019

名付け親が語る「こども食堂」ムーブメントの裏側

気まぐれ八百屋だんだん 店主 近藤博子

2018年の日本PR大賞 シチズン・オブ・ザ・イヤーに選ばれた「こども食堂」。小さな八百屋のボランティア活動が全国的なムーブメントに拡大した過程を、元祖「こども食堂」を営む「気まぐれ八百屋だんだん」の近藤博子氏に聞いた。

「ワンコインこども食堂」
子どもはワンコイン("1枚"なら1円でもおもちゃの硬貨でも)、大人は500円で定食を食べることができる。例えば3月28日には、「卵焼き野菜あんかけ」「豚肉しゃぶしゃぶゴマソース菜の花」など季節感あふれる5点のおかずが並んだ。献立はボランティアスタッフの管理栄養士を中心に考え、食材も無農薬野菜や無添加の材料などにこだわっている。毎週木曜日の夕方5時半にオープンし、60~80人が訪れる。

photo/牧内裕司

気まぐれ八百屋だんだん 基本情報
所在地 大田区
開店 2008年11月
開店経緯 企業内歯科で歯科衛生士として20年勤務。食と歯と健康をつなぐ取り組みをしたいと考え、知人の紹介で週末の配達だけの八百屋を始めた。2009年の「ワンコイン寺子屋」(補習塾)を発端に、地域住民のコミュニティースペースとして利用されるように。
事業内容 有機野菜の販売のほか、こども食堂や英会話教室なども開催。

2019年2月、ファミリーマートが「ファミマこども食堂」の全国展開を発表し、ネット上で賛否両論が交わされるなど大きな話題となった。3月には映画『こどもしょくどう』が公開されるなど、こども食堂のムーブメントが今、勢いを増している。

こども食堂とは、子どもがひとりでも安心して、無料または安価で食事をとることができる場所。ボランティアや寄付によって運営されている …

あと72%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

社会に広がるPRの力2019 の記事一覧

球体関節人形「ナカノさん」を通じて、地域住民が街の魅力を発信
大学病院のイメージを変えたい! 震災をきっかけに広報室を設置
広報活動が難しいタクシー業界 Twitter連動ツアーを実現するまで
テレビ番組制作のノウハウを活用し 体当たりレポートで福井県をPR
名付け親が語る「こども食堂」ムーブメントの裏側(この記事です)
YouTubeの実験動画が大人気 一般公開の来場者が3年で8倍に
全日本さば連合会の広報担当・サバジェンヌに聞く、サバブームの裏側
50年ぶりに黒字化の千葉ロッテ ファンづくりを支えたSNS戦略とは
広報会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する