日本唯一の広報・IR・リスクの専門メディア

           

Pick Up!(PR)

リアルタイムで動画を配信し イベントの効果を最大化

PR TIMES「PR TIMES LIVE」

配信先のメディアのみが閲覧できる資料だったプレスリリースを広く公開する仕組みをつくってきたPR TIMES。メディアイベントも「ライブ配信」という形でオープンにすることで、新たなPRの可能性が生まれるという。

スマートフォンやSNSの普及によって、企業広報においてもメディアを介した情報発信だけでなく、生活者とのダイレクトなコミュニケーションが可能になった。2016年ごろからInstagramの動画配信機能「ストーリーズ」の開始などで動画のシェアを楽しむユーザーが増え、LINEのLINE LIVE、TwitterのPeriscopeなど様々なSNSでライブ動画配信サービスが導入されたことで、動画によるコミュニケーションはより身近なものになってきている。

このような流れを受け、メディアイベントの際に動画を撮影し、SNSなどでライブ配信をしたり、アーカイブ動画を公開したりする事例も増えてきた。編集部の調査(「企業の広報・PR活動に関する調査2018」、2017年11月~12月)でも、PRイベントや記者会見の動画配信に「関心がある」と答えた企業の割合は6割を超え、注目度の高さがうかがえる(図1)。

図1 企業の広報・PR活動に関する調査2018

記事化のチャンスも拡大

企業や自治体のメディアイベントや記者発表会を撮影し、SNSアカウントなどでライブ配信するサービス「PRTIMES LIVE」を提供するPR TIMES取締役・コミュニケーションプランニング本部長の山田健介氏は、「膨大な時間や予算をかけてつくり上げたメディアイベントをより多くの人に届けることができる動画配信は、PRの現場でも注目されています」と語る。

従来のメディアイベントは、来場したメディアが報じることで初めて生活者のもとに届くものだった。それゆえ、大事件の発生や他社イベントと時間が重なると記者が集まらず、想定したほどの効果が出ないというリスクもある。

「ライブ配信によって、会場に足を運ぶことができなかった記者や、地域のメディアの方にもリアルタイムで視聴してもらえるため、記事化のチャンスが広がります。自社でオフィシャル映像を撮影する企業も多いですが、PR TIMES LIVEでは動画撮影に加えてプレス発信までサポートします。さらに、PR TIMESのリリース配信サービスと同じように、生活者にも直接イベント内容を伝えることができます」。

図2 「PR TIMES LIVE」活用事例
レバレジーズ(東京・渋谷)が2月15日に行った記者会見は、「PR TIMES」のサイトとSNS(Facebook、Twitter、YouTube)でライブ配信された。

記者の声に応えた素材提供

動画配信は、メディアからの要望も増えている。同社が記者・編集者185人を対象に実施したアンケ―トでは、「不参加になってしまったイベントや発表会のLIVE配信があった際に視聴したいと思いますか」という質問に対して「LIVEで視聴したい」との回答は29.2%。フルバージョンの「アーカイブ動画を見たい」が58.9%、編集済みの「ダイジェスト版を見たい」が43.2%と、一定のニーズがあることが分かる(2017年6月、PR TIMES調べ)。

山田氏によると、11月にローンチした「PR TIMES LIVE」は、記者に“至れり尽くせり” なサービス。メディアイベントを撮影し、「PR TIMES」のサイトやSNSでライブ配信するほか、数時間後にはプレスキットを制作。メディア会員のみが使用できるライブラリーに保存され、後から遡ってダウンロードすることもできる。

「記者の方々からは、『取材・執筆活動の利便性が向上した』との声をいただいています。テキストと写真だけで構成される事後リリースとは違い、イベントの様子そのままをフルで観ることができるため、中立性を保った報道が可能になるほか、媒体ごとの特性に合わせて情報を切り取ることもできると好評です。また、即時性が求められるテレビ番組や時間のない記者には編集済みのダイジェスト版も重宝されています」。

図3 「PR TIMES LIVE」の仕組み
終了後の数時間でダイジェスト映像や写真、文字起こしテキストなどのプレスキットを配信。メディア会員はいつでもダウンロードすることができる。

接点のないメディアに訴求

メディアイベントのライブ配信は、コスメ、ゲーム、ファッション、飲料などのBtoC企業を中心に取り入れられてきたが、最近はBtoB企業にも広がっている。イベントの規模も、タレントが出演する大規模な発表会から小規模の事業説明会まで幅広い。「広報担当者はコンテンツをもっと有効に活用できるはず。ライブ配信によって、やむを得ず欠席となった記者や接点のなかったメディアにも取材をしてもらうための後押しになれば」。

「PR TIMES LIVE」の動画は、1万1000人以上の記者や編集者が登録している「PR TIMES」のプラットフォームに配信できるため、新規のメディアとの接点を持つきっかけにもなるという。「実際にライブ配信を見た地域のテレビ局の方から問い合わせがあり、ダイジェスト動画を番組に使っていただいたこともありました」。

なお、PR TIMESではメディアイベントの開催時でなくても動画を配信できる「PR TIMES TV」も提供している。プレスリリースに使われている画像素材と文章を使用して30秒程度の動画を作成し、SNSなどで配信するサービスだ。山田氏は「動画コンテンツはSNSと相性がよく、訴求力がある。今後PRの現場でもスタンダードな素材として使われるようになってくるのでは」と話している。

PR TIMES
取締役・コミュニケーションプランニング本部長
山田健介氏(やまだ・けんすけ)

PR TIMESに創業メンバーとして参画。現在はプレスリリース配信サービスのクロスセル戦略の一環として、データドリブンなPRの戦略策定、企画立案・実行部門のマネジメントと商品開発を統括。広報部向け動画PRサービス「PR TIMES LIVE/TV」の立ち上げにも携わる。

    お問い合わせ

    株式会社PR TIMES
    〒107-0062 東京都港区南青山2-27-25 ヒューリック南青山ビル3F
    TEL:03-6455-5463
    MAIL:mark@prtimes.co.jp

無料で読める『本日の記事』をメールでお届けいたします。
必要なメルマガをチェックするだけの簡単登録です。

お得なセットプランへの申込みはこちら

Pick Up!(PR) の記事一覧

都内で珍しい!天然芝の大型広場 「体験型」イベントと親和性あり
リアルタイムで動画を配信し イベントの効果を最大化(この記事です)
パブリシティと転載を自動で判別 デジタルPRの効果測定にも活用
クリッピングを「安全活用」 守るべき著作権のポイントとは
インターナルブランディングで社員の行動を変え、経営戦略を実行する
投資家に成長ストーリーを伝える 長期的なESGコミュニケーション
経営計画を社内に浸透させるには?社員の参画意欲を高める仕掛けづくり
会社ごとを「自分ごと」に SCSK、YKKの事例に学ぶインターナルコミュニケーション
広報会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する