日本唯一の広報・IR・リスクの専門メディア

           

Pick Up!(PR)

インターナルブランディングで社員の行動を変え、経営戦略を実行する

産業編集センター

11月27日、東京都内で「インターナルコミュニケーションフォーラム」が開かれ、「“らしさ”を体現するインターナルブランディング」をテーマに3社の事例が紹介された。

    プログラム

  • 基調対談
    マッキャンエリクソン ニック・アシュレイ氏
    産業編集センター 相山大輔氏
  • 第2部 「ANA’s Way推進」への取り組み
    全日本空輸 高野弘樹氏
  • 第3部 組織の実行力に直結! マクロミルのインターナルコミュニケーション
    マクロミル 中野 崇氏
  • 第4部 14万人の実行を生み出すインナーコミュニケーション
    日本マクドナルド 高宮次郎氏

第1部では、マッキャンエリクソン シニア・プランニング・ディレクターのニック・アシュレイ氏と産業編集センターはたらくよろこび研究所 企画制作部 部長の相山大輔氏が基調対談を行った。

2005年から国内外の企業向けにブランドコンサルティングを手がけてきたニック氏は、冒頭でブランディングの「真実」について解説。(1)リアルで具体的な価値を付与する(2)ブランド力の強い会社はより高い実績を出している(3)短期的な売上にも貢献する(4)一度に完璧にするのではなく、時間をかけて形成するもの(5)広告宣伝だけではなく、存在意義に基づく、すべての社内向けコミュニケーションを結びつけるもの──の5つを挙げた。

さらに「社外向けの戦略を考えても、社員に『その会社らしさ』が共有されていなければブランディングは実現できない」として、インターナルコミュニケーションの大切さを訴えた。例えば2017年10月にマッキャン・ワールドグループが行った全世界の社員を巻き込む体験型の調査イベント「TRUTH ABOUT STREET」は、会社の存在意義を改めて感じてもらうための取り組みとして成功したという。

さらに、数多くの会社の社内報制作などに携わってきた相山氏は、インターナルブランディングにおける広報の重要性について言及。「広報はただの『お知らせ係』ではなく、社員の態度や行動を変える役割を担うようになっている。今まで通りのやり方では通用しない」と呼びかけた。

社員の想いを形にした行動指針

第2部では、全日本空輸 人財戦略室人事部の高野弘樹氏がANA’s Way推進体制について紹介した。高野氏がリーダーを務めるWayチームは、同社が創立60周年を迎えた2012年に「ANA’s Way」と題したグループ行動指針を策定。様々な困難を乗り越えてきた自社の土壌の中にある価値観を「見える化」したもので、社員の想いを形にするためボトムアップでつくり上げた。

以後はWayを全世界にいる約3万4000人のグループ社員に浸透させるため、様々な施策を行ってきた。中でも、ANAグループの歴史を学び将来を考える「ANA’s DAY」は、国内のみならず海外の全支店でも順次展開。「『自ら実践しよう』という自発的な気持ちを引き出すことができた」と効果を感じているという。2018年度からはWayの「日常での行動化」に向けて体制を整えていく予定だ。

全日本空輸の高野弘樹氏(左)は行動指針「ANA’s Way」について、マクロミルの中野崇氏(右)はバリュー策定や社員向けグッズ制作事例について紹介した。

「伝える」より「伝わる」を意識

第3部はマクロミル 執行役員 マーケティング&プロダクト本部広報室の中野崇氏が登壇。2014年から実施している社内プロジェクトについて解説した。きっかけは、経営統合やグローバル化が進む中で浮上した「マクロミルらしさって何だろう?」という疑問。「自社らしさを可視化し、社員の行動につなげることを目的として、広報が中心となってブランディングプロジェクトを立ち上げました」。

そして、国内外の社員を集めて合宿を行いバリュー(行動指針)を策定。4つのバリューを記したグッズを制作するなどクリエイティブを積極活用することで社内浸透も図った。中野氏は「自社らしさを体現したバリューをつくる過程で社内が活性化し、顧客への提供価値をも高めることができた」と、インターナルブランディングの重要性を述べた。

第4部に登壇したのは日本マクドナルド インナーコミュニケーション部長の高宮次郎氏。品質などの問題により業績が落ち込んだ2015年。ビジネス回復計画を立てたサラ・カサノバ社長の「戦略は実行が伴っていなければ何の意味もない」という言葉を受け、社内の求心力を高めるための施策をスタートさせた。

中でも、「POWER of ONE」というスローガンを掲げて2016年から半年に1度実施している全社会議では、すべての店長・FCオーナー・社員ら約4000人が一堂に会することで、一丸となり前進する力が生まれている。高宮氏は「社員に『伝える』だけでなく、きちんと『伝わる』ように、常に現場の声を聞くように心がけています」と話した。

日本マクドナルドの高宮次郎氏は「POWER of ONE」をスローガンに掲げた社内の動きなどを解説した。

マッキャンエリクソン
ニック・アシュレイ氏

産業編集センター
相山大輔氏

全日本空輸
高野弘樹氏

マクロミル
中野 崇氏

日本マクドナルド
高宮次郎氏

    お問い合わせ

    株式会社産業編集センター
    http://www.shc.co.jp/
    〒112-0011 東京都文京区千石4-39-17
    E-mail:aiyama@shc.jp(担当 相山)

無料で読める『本日の記事』をメールでお届けいたします。
必要なメルマガをチェックするだけの簡単登録です。

お得なセットプランへの申込みはこちら

Pick Up!(PR) の記事一覧

インターナルブランディングで社員の行動を変え、経営戦略を実行する(この記事です)
投資家に成長ストーリーを伝える 長期的なESGコミュニケーション
経営計画を社内に浸透させるには?社員の参画意欲を高める仕掛けづくり
会社ごとを「自分ごと」に SCSK、YKKの事例に学ぶインターナルコミュニケーション
広告換算値に代わるスタンダードへ PR効果測定の新モデル「レピュテーションマトリックス」
ウェブニュースクリッピングで より正確な効果測定を可能に
クロスメディア展開で社員を動かし、会社を変えるインターナルコミュニケーション事例
「働き方改革」の推進に不可欠な社内コミュニケーションとは
広報会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する