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Brand Dialogue AIがチャット接客を変える大広とFABRIC TOKYOが挑む 真の1to1コミュニケーション

森 雄一郎氏(FABRIC TOKYO)、大地伸和氏(大広)

大広は2023年10月、オーダーメイドビジネスウェアを展開するFABRIC TOKYOと共同で、ChatGPTを活用したテキスト自動生成エンジン「Brand Dialogue AI」の実証実験を開始した。この取り組みの取材から、CRMの未来を変える2社の挑戦が見えてきた。

FABRIC TOKYO 代表取締役CEO
森 雄一郎氏(左)

大広 取締役 常務執行役員 東京ブランドアクティベーション
プロデュース本部 本部長 チーフマーケティングオフィサー
大地伸和氏(右)

真の1to1の対話が実現する時代へ

──FABRIC TOKYOと大広は2023年10月、Brand Dialogue AIを活用した実証実験を開始しました。

大地:Brand Dialogue AIは、Chat GPTのエンジンをベースにしたテキスト自動生成エンジンです。これまでAI チャットボットが行ってきたような、消費者の質問への画一的な返信ではなく、ブランドらしさを残しながらも一人ひとりのユーザーに対して最適なコミュニケーションを行えるのが最大の特長です。

今までも企業・ブランドは、CRM活動において顧客との1to1の対話を実現しようとしてきましたが、どうしても完璧とはいえない状態にあったと思います。Brand DialogueAIは、当社のオリジナルの言語生成AIをベースに、企業が保有するファーストパーティーデータを、ユーザーや対話内容に応じて瞬時にプロンプトを入れ替える独自技術「ダイナミックプロンプト」を反映することで、ブランドらしく、顧客と1to1の対話を実施することが可能になりました。現在FABRIC TOKYOと行っているのは、このBrand Dialogue AIを使った実証実験です。

森:本実験では、FABRIC TOKYOで複数回買い物をしたことがあるロイヤルカスタマーを対象に、LINEのトークを活用して顧客との対話を行っています。商品理解やロイヤルティの向上、購買行動にどのような影響を及ぼすのかを検証するのが目的です。実験期間中に得られたデータを分析し、顧客のニーズに合わせて日々アップデートしています。

──FABRIC TOKYOとしては、どこに活用可能性を感じて実証実験を決めたのでしょうか。

森:AIを活用した接客にはこれまでも取り組んできていたのですが、当社の理想にAIの進化が追いついていない状態でした。というのも、当社が販売しているのはオーダーメイドのビジネスウェア。お客さま一人ひとりとの対話から、最も合う一着を提供するのが使命です。そのため、チャットボットを活用した接客でも高度なコミュニケーションを要します。しかし、リアルタイムで質の高い返信をするにしても、社内のリソースも限られているため現実的ではない。AIを使って1to1のコミュニケーションを行いたいと思っても、自分たちの理想に近づけられないのが当時の課題でした。

そんなときに大地さんにお会いして、「これならFABRIC TOKYOの可能性をもっと拡張してくれそうだ」と確信しましたね。

ズレのない質問と応答が可能になる理由と仕組み

──Brand Dialogue AIの肝は、「顧客に合わせた1to1の対話」と「ブランドらしさがあるコミュニケーション」。なぜ、この2つが実現できるのでしょうか。

大地:Brand Dialogue AIでは、商品情報、お客さま一人ひとりの過去の会話履歴、利用企業が持つファーストパーティーデータの大きく3つのデータをAIに学習させています。顧客からの質問に対し、この3つを組み合わせたマッチングの結果として最適だと判断したメッセージを返信するため、質問と応答のズレを限りなく少なくしてお送りすることができます。これが、1to1のコミュニケーションが実現する背景です。

一方ブランドらしさのあるコミュニケーションは、大広が取り組んでいる、企業・事業の成長意志と独自要素を1人の「人格」として描き出す独自のメソッド「ブランド人格」をBrand Dialogue AIに反映させていることが理由にあります。Brand Dialogue AIはこれらを掛け合わせることで、これまでと違うチャットによる接客を実現する仕組みです。

図1 Brand Dialogue AIで、ブランドらしさのある1to1コミュニケーションが実現する仕組み

──実際に利用してみて、難しさ、あるいは活路だと感じることはありましたか。

森:FABRIC TOKYOのユーザーIDは、実験を行っているLINEのIDとも紐づけられているので、会話履歴と当社のファーストパーティーデータを連携させるのは難しくありません。AIの知識がなくても簡単に活用できるのは、とてもありがたいです。

あと興味深いのは、会話履歴、商品情報、ファーストパーティーデータの3つが、チャットで対話が実施されればされるほど、データとしてAIに蓄積されていくことですね。これまでマーケティング調査で行っていたようなニーズやインサイトの把握が、Brand Dialogue AIとの対話で効率的かつ正確に実現できるようになれば、CRMの枠を超えて、商品開発にも役立てることができるのではないかと考えています。

図2 実際のトーク画面

まだまだ発展途上 これからの可能性に期待

──今回はアパレル企業との実験ですが、Brand Dialogue AIと相性が良いのはどんな企業・ブランドなのでしょうか。

大地:LTVを上げたい企業・ブランドですね。ここまでのFABRIC TOKYOの話でもわかるように、Brand Dialogue AIは、企業のファーストパーティーデータと連携させることで顧客一人ひとりに合わせたメッセージ送信を実現しています。LTVが高いことはすなわち、お客さまがその企業・ブランドに寄せているデータも多いといえるはずです。そういう意味では、アパレルに限らず、化粧品やサプリメント、観光・旅行などの業界でも相性が良いと考えていますね。

森::たしかに、複数回の利用経験があるロイヤル顧客が多い企業・ブランドはピッタリだと思います。まだ実験途中ですが、リピート購入を促す効果があることも実際にわかってきました。メッセージが最適化されているので、商品を勧めるアシストに無駄がなく、的確なんですよね。ゆくゆくは新規獲得にも活用できるようにできればと思っているところです。Brand Dialogue AIはまだまだ発展途上、これから活用を続けることで「もっとこうしたい」を実現してくれるツールであるはずです。今後も期待しています。

    お問い合わせ

    株式会社大広

    Mail:info@daiko.co.jp
    Tel:03-4346-8111
    URL:https://www.daiko.co.jp/
    担当:広報チーム

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