ゲームで使われている技術をゲーム以外の領域に応用し、生活者の行動に影響を与える「ゲーミフィケーション」。人の態度変容を促す効果があることから、マーケティングや販売促進領域でも活用が進んでいる。そのゲーミフィケーションを活用して企業と共同で事業を行っているのがセガエックスディーだ。ゲームの力で人を動かしてきた同社が、今回タッグを組んだのはベネッセ。勉強を「やりたくないもの」から「やりたくなるもの」に変えるために、どのような施策を行ったのか。
セガ エックスディーとベネッセが共同で開発したのは、ゲーム型英語学習アプリ「Risdom」。反復することで知識が身に着く英語学習の特性と、「つい何度も繰り返してしまう」というゲームの特性を掛け合わせることで、勉強をやりたくなるものにデザインした。2024年春頃より、リリース予定だ。
新規事業開発を担当しているベネッセの石田氏が当時の課題感として持っていたのは、コロナ禍によって勉強へのモチベーションが低下する学生が増えたこと。学校へ行かなくなったことで勉強時間が減少し、教材すら手に取らない学生も増加した。「通信教育は、そもそも勉強にモチベーションがある人が手に取るものです。ですが、私たちが実現したかったのは、勉強が嫌いでもつい勉強しちゃうサービス。そこで相談したのがセガ エックスディー。問い合わせフォームから課題感を伝えました。私たちの想いに賛同していただき、文字通り共創で、『勉強をやりたいものにする』という目標に向かって進めました。今後も機能をアップデートしていく予定です」(石田氏)。
ゲームで「したくなる」をつくる
セガ エックスディーの伊藤氏は石田氏からの問い合わせを見た瞬間、ゲーミフィケーションで解決できる課題だと直感したという。
「ゲーミフィケーションと相性が良いのは、環境、教育、健康といった『大切だと理解しているが、やるには腰が重い』ことです。ベネッセさんの課題も、まさにそうですよね。私たちはゲームで“やりたくなる”をデザインするプロですが、教育のプロではありません。我々の知見とベネッセさんのノウハウが掛け合わさったからこそできたのが『Risdom』。当社が行う共同事業の良さが前面に出た事例になりました」(伊藤氏)。
今後もゲームが持つ「やりたくさせる力」を使って、企業、ひいては社会のあらゆる課題を解決していきたいと伊藤氏は続ける。目指すのは、エンタメの社会実装だ。
「ゲーミフィケーションは、正攻法では解決できない課題を解決できる手段です。ベネッセさんとは教育領域で事業を行いましたが、このゲーミフィケーションの『“したくなる”をつくる』特性を使えば、販売促進の領域でももちろん応用可能です。認知のその先、『買いたくなる』をつくることもできると思います。これからもゲームで、世の中の『したくなる』をつくっていきます」(伊藤氏)。
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