友伸會「目立たないマウスピース型歯列矯正 交通広告」
全国に32院の審美歯科を展開する医療法人社団 友伸會(以下、友伸會)が展開しのは、マウスピース矯正を訴求する電車広告だ。掲出されたのは2023年3月~8月。実はその間でクリエイティブは4回も内容を変化させた。半年間の中で、なぜクリエイティブを変える必要があったのか。そこに盛り込んだ仕掛けについて、企画を担当した友伸會の佐々木氏とADKマーケティング・ソリューションズのチームに聞いた。
3月
↓
4月
↓
5月~6月
↓
7月~8月
「潜在層を顕在層に」新たな接点づくりに挑んだ
─今回、広告を出稿なさった狙いは何だったのでしょうか。
佐々木:最大の目的は「マウスピース矯正といえば、友伸會」と顕在層だけではなく潜在層にも訴求することです。いまや歯列矯正業界において、比較的安価で実施できるマウスピース矯正は需要増と共に、競合他社も増加。また、利用者は美容意識が高い生活者のみならず、健康意識の高まりによって拡大しています。つまり、これまで審美歯科は狭い市場の中で、既にニーズが顕在化している“美容意識の高いお客さま”をネット広告で取り合っているような状況でした。そこで、ターゲティングしたのがニーズを自覚していない潜在層。これまではデジタルに広告予算を割いてきましたが、より広く潜在層へのアプローチするため、別の手法とデジタル広告を掛け合わせることで潜在層にもマウスピース矯正を自分ごと化してもらうことを狙いました。
─OOHの中でも交通広告を選ばれたのですね。
佐々木:交通広告を選んだのは、潜在層の目に留まる確率を考慮してのことと、医院の地域性でした。電車は毎日、多様な属性の生活者が利用しますよね。デジタルの接点に加え、ターゲットになり得る生活者にメッセージを届けられることは、今回の目的に合うと考えました。
1カ月ごとに内容を変えて共感の醸成を図る
─掲出期間は約半年。その間で4つのクリエイティブを出し分けています。企画はどのように生まれたのでしょうか。
佐々木:前述のとおり、認知獲得、第一純粋想起に入ること、潜在層を顕在層にすることが今回の目的だったので...