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「その発想はなかった!」悔しい。けど上手いプロモーション・アイデア

売り場でも日常でもファミリーマートを訴求するティッシュ デザイン開発の過程

 ファミリーマート ファミマル「フェイシャルティシュー 5箱」

2023年6月、ファミリーマートのプライベートブランド(以下、PB)「ファミマル」で展開している「フェイシャルティシュー」のデザインが一新された。それはブランドカラーである青、白、緑がそれぞれの箱にプリントされ、5箱集まるとファミリーマートを彷彿とさせるものだ。商品名の記載が前面になく、PBの訴求としては挑戦的なこのデザインはどのように生まれたのか。ファミリーマートの柘植幹子氏、日吉将太氏とデザインを担当したThe Breakthrough Company GOの小川貴之氏にその裏側を聞いた。

ファミマル「フェイシャルティシュー 5箱」

「遊び心」をプラスしてもなおファミマのPBだとわかるように

─「フェイシャルティシュー」のデザインがSNSで話題になっているのを拝見しました。展開しているPBの「ファミマル」とは、どのようなブランドなのでしょうか。

柘植:ファミマルは、“家族の日常を豊かにする”加工食品や菓子、日用品、飲料などを展開する「ファミマル」。そして、“家族の食卓を支える”惣菜や冷凍食品に、弁当などの中食商品を加えた「ファミマルKITCHEN」。最後にファミマルKITCHENの中でも、“素材や製法に特にこだわった上質な美味しさ”を提供するプレミアムライン「ファミマルKITCHEN PREMIUM」の3つで構成されているPBです。合計で約930種類の商品を展開しています。コンセプトは「ファミリークオリティ」。「おいしい◎うれしい◎あんしん◎」をキーワードに、老若男女問わず誰にでもわかりやすい伝え方で、魅力を発信しています。

日吉:SNSで話題になった「フェイシャルティシュー」もファミマルのひとつとして展開している商品です。当ブランドは柘植の言う通り、食品から日用品まで幅広く展開していますが、日用品をコンビニで買うという選択肢を持つお客さまはまだ少ないのが現状です。店頭でもたくさんの商品が陳列されている中でファミマル、とりわけこのティッシュが選ばれるためには工夫が必要だと思い、デザインを一新することにしました。

─以前のデザインは真っ白でしたよね。

小川:ファミマルは柘植さんが言っていた通り、老若男女がぱっと見てファミリーマートのPBということと、何の商品なのかを理解できる必要があります。これはデザインも同じです。ファミマルのデザインコンセプトは「F-universal」。

“F” amimaの考えるUniversal Designで“FUN(楽しさ)”をつくるという意味が込められています。このコンセプトに則り、デザインは商品が棚に並んだときに楽しく、かつファミマのPBだとわかりやすいようにする必要があります。ですが、今回ティッシュのデザインを...

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