業界最大手の動向は決して無視できない。過去にバーガーキングは価格競争に勝てず、日本市場を撤退した経験を持つ。それゆえ同社のマーケティング戦略は「大胆かつ緻密」といわれる。BK Japan HoldingsのCOOである野村一裕氏が解説する。
マーケティング戦略は業界最大手を意識
バーガーキングのマーケティング戦略について話をするとき、業界でトップシェアを誇るマクドナルドの存在なしに私たちの戦略ストーリーは語れません。実際両社間には、規模としては比べ物にならないぐらい大きなギャップがあり、まさに象とアリが一緒の業界に存在している、そんなイメージを持っていただくとわかりやすいと思います。
私は常々マクドナルドは日本人に愛されているブランドだと感じています。しかし、同業者にとっては、圧倒的なシェアを持つマクドナルドの動き1つで運命が決まる存在だと言っても過言ではありません。
事実、バーガーキングは約20年前にマクドナルドが打ち出した「ハンバーガー65円」施策に太刀打ちできずに日本市場から撤退を余儀なくされました。
マクドナルドの動向をみながら、マーケティング戦略を最適化し、いかにファンを増やしていくか、小さな組織ながら戦略に沿って素早く動き、コツコツと施策を積み重ねています。
チーム全体の連動意識とハイスピードなマーケティング活動
ここからは当社の戦略、組織、そしてアイデア立案から実行までの話をします。まずは全体戦略の説明ですが、最終ゴールはお客さまから対価をいただくこと、そしてWTP(willingness to pay)です。そのために他社との差別化、競争優位性を持続することがマストとなっています。バーガーキングのブランディング活動で要となるのは直火焼きです。
これを「大胆で強気な施策」「リアル画像」「カスタムオーダー」「リアルフード」「ワッパーブランド」という演出要素によってバーガーキングらしさを構築したうえで、「本格バーガーを教えます」という私たちのブランドプロポジションを提供することにより、「バーガーは、バーガーキングで食べる」という競争優位性を持つというのが戦略の全体像です。「バーガーキングのバーガーを食べたい」そう思っていただけることを意識しながらブランド構築を日々行っています。
次に実際私たちがこういった環境の中で、どのような組織体制とプロセスフローを組んでいるかを紹介します。全国に150店舗を展開するバーガーキング。常に競合の動きによって...