
三谷幸喜さん脚本・演出の舞台『大地(Social Distancing version)』は、座席数が半分以下に抑えられた分、リアル観劇のプレミアム度が上昇。カーテンコールの拍手は満席時を上回った。
イラスト/高田真弓
「演劇を含むエンタメは“不急”かもしれませんが、決して“不要”ではありません」─これは、三谷幸喜さん脚本・演出の舞台『大地(Social Distancing Version)』の千秋楽のカーテンコールで主演の大泉洋さんが発した言葉である。
同舞台、東京・渋谷の新生PARCO劇場のオープニング・シリーズとして、元々は『大地』というタイトルで上演される予定だった。しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大で、演劇界は軒並み活動自粛。PARCO劇場も、『大地』の前に予定された2つの公演を中止した。
とはいえ、そこでめげないのが三谷さん。かねてより「ショー・マスト・ゴー・オン(幕を降ろすな!)」を矜持とする彼は、自粛期間中に脚本と演出プランを練り直し、コロナ禍に沿った内容にアップデート。それは...
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