滋賀県内で木造注文住宅の建築を手掛ける谷口工務店。宿場町・大津に残された古民家をリノベーションし、まちを活性化することで、大工の棟梁の復権を目指す。
木の家専門店 谷口工務店は、滋賀県竜王町に本社を置き、住宅の建築やリフォームを手掛けている企業だ。同社社長の谷口弘和氏は、かつて地域で尊敬されていた大工の親方「棟梁」を21世紀によみがえらせることを目指している。そこで目を付けたのが、滋賀県の県庁所在地、大津市だ。
古民家をリノベーション
大津は、江戸時代に東海道五十三次の53番目の宿場町として繁栄し、第二次世界大戦の空襲を免れたため、江戸時代に住居や店舗として建築された木造の町家1600軒が残されている。
一方で、中心市街地は衰退が懸念され、中心市街地活性化計画によるテコ入れが図られているところだ。
「大津市の中心部には空き家や空き店舗が多く、リフォームの技術が活かせます。ここで頑張れば目立つことができるのではないかと考え、まずは古民家リノベーションのショールームを駅前に開設しました」...
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