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REPORT

プッシュ通知の来店行動への影響は?

OtoOマーケティング研究会が新宿駅でビーコンによるプッシュ通知を使い来店を促す実証実験を実施。その結果を振り返るセミナーを2016年2月23日に開催した。

店舗近くの通知で来店を促す

会場には、OtoO施策に関心の高い多くの人たちが集まった。

生活者の気持ちや行動に寄り添い、いかにタイムリーに情報を届けていくか─。業界を超えマーケターが集まり、ネット×リアルの施策を検証・議論しているOtoOマーケティング研究会は、15年10月5日~11月15日、実証実験を実施。セミナーでその報告を行った。

実験は、小田急線新宿駅の改札付近を通ると、近くの店舗で無料プレゼントが受け取れるクーポンがスマホアプリに届くというもの。売店に行き、アプリの「プレゼントを受け取る」ボタンを押して店員に見せると、週替わりのプレゼントがもらえた。参加者は、実験用アプリをダウンロードした166人のモニター。アプリは、小田急エージェンシーとピーシーフェーズが開発し、改札5ヵ所と駅売店10店舗にビーコンを設置。5種類のプレゼントが、1週間ごとに受け取れるという流れだった。

結果、通知を受け取った人のうち来店したのは7割弱。来店者のうちサンプルを受け取った人は9割。段階を踏むごとに、その割合は増える傾向だった。

実験では、
(1)店舗近くの通知は来店を促せるか
(2)通知の時間帯により来店へのつながり易さが異なるか
の2つを検証。(1)については、実験期間中、来店ビーコン反応数は、実験前のインターバル期の4.6倍となり、モニターアンケートから6割以上の人が「引換のために来店している」という結果も出たことから「店舗近くの通知で来店につながっている」と結論付けた。(2)の時間帯による違いについては、来店率が高かったのは夕方、夜、朝、昼の順に。曜日別の傾向では、月曜が一番多く、週末は少ないという結果だった。

実証実験では、アプリ画面を店員に提示すると、プレゼントがもらえた。

9割が今後のアプリ利用意向あり

アプリの使用感は7割が問題ないと回答したものの、3割はクーポンの受取方法が分かりづらかったという評価だった。アプリを使用するにあたり、「Bluetooth」をオンにする設定は、予想以上にハードルとなり、日頃から「オン」にしているのは4割程。男女別で見ると、男性の約半数が日頃から「オン」にしていた。

また約6割が実験前と比べ、アプリ利用中に「小田急線新宿駅付近の売店の利用頻度が向上した」と答えている。来店目的は「プレゼント引換のためだけに来店した」人が ...

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