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複雑な市場動向を解説!アドテクノロジーの起源と未来(前篇)

石原靖士(オプト)

プランニングから広告制作、配信、効果検証など効果・効率を高めるためにテクノロジーが活用できる場面は多岐に渡るため、全体像を理解するのは非常に難しいと言えます。今、現在「アドテクノロジー」と称されるものに何があるのか?各テクノロジーが担う役割とは?そして、最近の活用におけるトレンドは?アドテクノロジーの全体像を分かりやすく解説します。

図表1 複雑化するアドテクカオスマップ

ネット広告会社社員にも難しい!?複雑化するアドテク業界

アドテクとは一体何を指すのでしょうか?皆さんも一度は複雑なカオスマップ(図表1)をご覧になったことがあると思いますが、その領域は広がり、複雑になるばかりです。正直言って、ネット広告会社の社員であってもこれら全てを“わかっている人”は少ないのではないでしょうか。

そもそもアドテクという言葉の誕生は、2010年頃。きっかけは2008年のリーマンショックで多くの金融工学エンジニアが広告業界に流れたためと言われています。古くから広告枠を束ねてオンライン上で売買するという概念はアドネットワークという形で存在していましたが、ここに株式市場同様に0コンマ何秒で売買を成立させるRTB(Real Time Bidding)が持ち込まれたことで「アドテク」という言葉が生まれました。DSP(Demand Side Platform)、SSP(Supply Side Platform)などの言葉はすぐに海を渡り、日本に上陸。2011年頃からは日本でもアドテク系ベンチャー企業が続々と誕生し、多くの投資マネーが投下されたのは記憶に新しいと思います。

そんなホットなアドテク市場も最近の投資家レポートには厳しいコメントが並びます。これは国内外問わず同様の状況にありますが、本当にアドテクの成長は厳しい局面にあるのでしょうか?

ここで国内のネット広告市場(約1.1兆円)を見てみましょう。その割合は検索広告が約60%と大きく、アドテク主戦場のディスプレイ広告は約40%(全体としては年率10%程度の成長を続けています※1)。さらに、アドテクの源流であるオンライン上のリアルタイム取引、RTB経由のディスプレイ広告に限定すると、ネット広告市場全体のわずか5~7%前後という公表データ※2もあり、ここに当時の投資家たちの思い描いた世界とのギャップがあるように思います。

しかしながら、ターゲティング技術を用いた広告配信という視点では、ディスプレイ広告から検索広告まで広くその技術利用は進んでおり、ネット広告の約70%以上はテクノロジーの活用がなされ …

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