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ヒットの仕掛け人

実売台数3000万台突破 加速するPS4の普及戦略

ソニー・コンピュータエンタテインメント「プレイステーション4」

ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の据え置き型ゲーム機「プレイステーション(PS)4」が発売から2年で、世界累計実売台数3020万台超に達した。これはPSシリーズの史上最速のペースだ。PS4の主な魅力は、最新スペックを生かした国内外の強力なゲームソフト(タイトル)で遊べるだけでなく、テレビ番組や映画などの映像コンテンツも楽しめること。より多くのユーザーにPS4を体験してもらうために、「できないことが、できるって、最高だ。」キャンペーンを展開している。

2015年11月22日時点

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PS4には電源を落とさずゲームを中断したり、外出中にオンライン購入したゲームを、帰宅後すぐ遊べるように自動ダウンロードしたりする機能がある。スキマ時間にサッと遊べるスマートフォンやポータブル機でのプレイに慣れた人を意識した機能だ。

今回の仕掛け人は、ソニー・コンピュータエンタテインメントで、プレイステーションの国内プロモーションを担当する須貝正剛氏。「国内でも、PS4がプラットフォームとしての真価を発揮できるまで、あと一歩のところに来ている」と話す。これまでに進めてきたプロモーション戦略の振り返りと、来年以降に描いているビジョンについて語ってもらった。

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ソニー・コンピュータエンタテインメント マーケティングコミュニケーション部 コミュニケーション企画課 課長
須貝正剛氏

―「プレイステーション(PS)4」は2013年の世界先行発売を経て、日本でも14年初めに登場しました。PSシリーズ最速のペースで3000万台を超え、日本では2回目の年末・年始商戦を控えています。勝算は。

須貝 正剛氏▶ 現在、販売は好調です。2015年1~3月期、相次いで国産ゲームタイトルがプレイステーション4(PS4)向けに発売された頃から目に見えて勢いが増しました。加えて10月1日に5000円値下げし、3万4980円(税抜、希望小売価格)へ改定したことも実売に弾みをつける要因になったかと思います。

―やはり国産の人気タイトルが入ってくるとセールスに寄与しますか。

須貝氏▶ そうですね、例えば6月に伝説的RPG「ファイナルファンタジー(FF)(7)」がPS4向けにリメイクされるとの発表があったのですが、非常に大きな反響を呼びました。Twitterでもトレンド入りし、リアルでもネットでも、多くの人の口の端に乗ったかと思います。「ドラゴンクエスト(DQ)」の最新作がPS4で出る、というニュースも話題となりました。

もちろん、海外タイトルが弱いということではありません。海外ゲームの進化は本当にめざましい。こうした作品のリリース情報には、「次世代機のクオリティをいち早く体験したい」と考える、いわゆる先行層(アーリーアダプター)から熱い視線が注がれます。

一方で、やはり人気シリーズの新作に期待を寄せる方も多い。いまPS4には、FFやDQをはじめ、「龍が如く」や「ONE PIECE」など国内と、海外の話題作品を合わせ、ようやく役者が揃ったと言えるタイミングが来ました。

ユーザーの立場で考えると、新しいハードウェアが登場したときに考えるのは、まず「従来機種と何が違うのか」「どんな体験をさせてくれるのか」ということだと思います。それを如実に実感させてくれるのは、こうした国内外の最新作なんです。

ですからPS4のようなハードを普及させるには、まずは強力なソフトウエアということになるかと思います。

―直近の話題作というと何でしょう。

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キャンペーンの一環としてオンエアしたテレビCM「ついに行けるぞ、あの世界。」篇。“あの世界”とは、映画「スター・ウォーズ」のこと。このCMでは、男性が同作に憧れた少年時代の夢を叶え、劇中でも大乱戦が巻き起こった惑星「ホス」へと旅立っていく。

須貝氏▶ やはりアクション・シューティングゲーム「スター・ウォーズバトルフロント」(3作目)は、最新エピソードの劇場公開に向け大きく盛り上がりました。特徴は最大40人が同時に参加し、反乱同盟軍・帝国軍に分かれて遊べること。ファンをはじめ、スター・ウォーズの世界に入り、その一員となって思う存分戦えるのは魅力だと思います ...

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