
2024年前半は、高品質の生成AIツールが市場投入されていく中で、いくつかの問題点が浮かび上がっている。また生成AIツールでクリエイティブを制作するだけでなく、人工知能を駆使して増収を図る企業事例についても報告する。
OpenAI社の「ソラ」市場投入で指摘される問題点
動画生成AIツール「Sora(ソラ)」を2月15日に発表したOpenAI社は、4月15日、アジア拠点で初、海外3拠点目となる東京オフィスを開設した。ソラは、現在はまだベータ版のみのリリースで、一般公開は未定。ソラの登場に伴い「将来起こりうる人間の芸術性の質の低下」を危惧する声が出ている。フリーライター兼監督のギャビン・ナイト氏は「自分が撮影したものかソラがつくったものか見分けがつかない。広告プロの雇用機会の減少が心配」とアドエイジ誌に述べた。業界内では「ソラの完成度の高さを認め、単なるツールとして使えばいい」という意見もあり、ソラといかに共存していくかが問われている。
①OpenAI社「ソラ」

2月にベータ版が公開された生成AIツール「Sora(ソラ)」。「映像クオリティーの高さと文章に対する理解度の深さがこれまでにないほどハイレベル」と評価されている。同時に「クリエイターの仕事がなくなるのでは」という危惧も。
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