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デジタル広告のリスクと対応

顧客や企業を守り不正対策に最善を尽くす

布施一樹氏(チェク・ジャパン)

Q. 世界的に見て、インターネット広告(デジタルマーケティング)においてアドバタイザーが抱えている課題とは?

A. 未開拓地のデジタル荒野におけるマーケティング活動。

当社の調査によると、企業のWebサイトの全トラフィックのうち、平均して少なくとも11.3%が、ボット、自動化ツール、クリックファーム、クラッカーによる悪意のあるものであることがわかっています。マーケティング担当者は、まだまだ未開拓で、法律もルールも整備が不十分なこの「デジタル・ワイルド・ウェスト(デジタル荒野)」の世界で詐欺やフィッシング、乗っ取りなどから常に会社や顧客を守り、マーケティング活動をしなければなりません。

主要プラットフォームで偽のユーザが新規アカウント登録やオンライン入力フォームに登録した場合、せっかくDXを推進し、データを活用する段になっても、そのデータ自体がボットによって歪められ、マーケティング活動やトラッキング、分析に支障をきたすことになります。つまり、企業のWebサイトトラフィックの11%が自動化されたトラフィックで構成されている場合、レポートや測定に歪みが生じ、誤った情報に基づいた意思決定を行うことになります。

Q. インターネット広告におけるリスクとして、海外で注目されているものとは?

A. ボットによる「カゴ落ち攻撃」や不正な広告報酬の受領。

流通・小売業界では「カゴ落ち攻撃」と呼ばれている手法があげられます。これは、大きなセール期間などに、eコマース事業者がライバルのWebサイトに訪れ、限定品などの需要が高い商品を大量にカートに入...

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