
ライバル駅格差 「鉄道史」から読み解く主要駅の実力
● 著者/小川裕夫
● 発行所/イースト・プレス
● 価格/880円(税抜)
「どこに住んでいるの?」。こう聞かれたとき、あなたなら何と答えるだろうか。「○○(駅)」、「○○線」と自分の最寄り駅や沿線を答える人が多いのではないだろうか。
それほど駅や鉄道の持つ拠点としての力、「拠点力」は強い。こう唱えるのは、本書『ライバル駅格差』の著者で、これまでに数多く鉄道関連の書籍を執筆してきた小川裕夫氏。本書では、駅を通じて都市や街を捉え、鉄道の歴史と絡めながら比較・分析している。
「駅は都市や街の顔であり、特に東京や大阪といった都市圏ではイメージに直結します。そのため、JRや私鉄各社は駅前開発に力を入れるとともに、駅とその街のブランディングにも並々ならぬ工夫を凝らしてきました。
そうした中、教育機関を誘致することで『文教都市』というイメージを創出する駅、最先端・流行品を扱うことでにぎわいを創出しようとした駅など、さまざまな棲み分けがなされてきたのです」 …
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