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地域活性のプロが指南

企業広報、行政広報、観光広報 人と情報をつなぎ見えてきたこと

松下麻理(神戸観光局)

「BE KOBE」の作成をはじめ、神戸を広く知ってもらう活動を行ってきた筆者。企業広報を経験したからこそ見えてきた行政広報の意義や、情報を伝える上での課題とは。

これまでの人生の中で「広報」と名のつく部署で働いたのは3つの職場、通算13年になる。最初は神戸市内のホテルでの企業広報、次は神戸市役所での行政広報、そして今は神戸観光局(市の外郭団体)での広報と、立ち位置は異なっても「神戸を広く知ってもらう」という意味では根っこは変わっていないとも言える。今号から書かせていただくこの連載では、私がそれぞれの職場で経験してきたあれこれを、失敗も含めてご紹介したいと思う。

神戸市広報官時代、記者会見をしている筆者。月1回の会見ではネタ集め、担当課との打ち合わせ、台本作成など全てを担当した。

頼りにされる広報を目指して

2001年、ホテルでウエディングプランナーとして働いていた私は、前任者の突然の退職の穴埋めとして「広報の責任者」という辞令を受け取った。広報の仕事への知識も興味も全く無かった私は、何から手を付ければ良いのかも分からず、舞い込んでくる取材の対応をすることに精一杯で、広報をしようにも社内の情報を集めることさえできていなかった。

数カ月が過ぎた頃、総支配人から「調子はどう?」と聞かれ、「どうもこうも、…

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