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記者の行動原理を読む広報術

新聞記者から動画素材を求められたら 撮影は「固定で」「短く」が基本

松林 薫(ジャーナリスト)

メディアから映像素材の提供を依頼され、広報担当者が自らスマホで撮影する場合、どのような点に注意すればいいだろうか。本稿では、特に新聞社のサイトに掲載する、本文を補足するための短い動画を提供する際のポイントを解説する。新聞記者にとって、どんな動画が扱いやすいかを把握しておこう。

新聞といえば紙、という時代が終わりつつある。まだ成功モデルこそ描けていないが、各社とも電子版のコンテンツをどう充実させるか競うようになった。そんな中で最も変わったのが、新聞も映像を本格的に扱うようになったことだ。商品やイベントなどについてプレスリリースを出した後で、記者から「これ、動画もありませんか」と問い合わせを受けたことがある広報もいるかもしれない。では、新聞に動画素材を提供する際、どんな点に気をつければいいのだろうか。

扱いやすい動画の特徴

筆者が日本経済新聞社に在籍していて、最初に本格的な動画取材をしたのは、2014年正月から連載した「リアルの逆襲」というシリーズだった。毎年かなり大きな取材班をつくって取り組む1面の連載で、社内では「正月企画」と呼ばれる。振り返ると、このシリーズは日経の報道にとっても節目となった。

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