組織コミュニケーションにおいて、陥りがちな課題が「トップと現場の従業員の思いの乖離」。社内報などを活用し、従業員にトップの思いを伝えても「伝わった手ごたえがない」「現場の行動が変化していない」と悩みをかかえる広報担当者も多いはず。
「トップダウンで知識情報のみを伝えても、現場との溝は埋まりません。大切なのは、伝え方の工夫で従業員の感情の側面も配慮すること」。こう述べるのは、『社長と現場がつながる、思いが伝わる漫画のつくり方』の著者であり、サイゼリヤで「社内コミュニケーション漫画(4コマ)」の制作に携わってきた内村さやか氏だ。
内村氏は社長の思いを漫画のネームに起こして外部の漫画作画者に依頼するフローで、3年間150回以上にわたり漫画を制作してきた。この経験をもとに、本書では組織コミュニケ―ションに漫画を活用する意義から企画のコツ、「伝わる」ためのテクニックまでをロジカルにまとめている。
漫画の強みは没入感と共感性
そもそも内村氏が、組織コミュニケーションのツールとして漫画を用いたのは...
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