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サステナブル事業 ケーススタディ

従業員の英知や参加が欠かせない 専門性を活かしたLIXILの社会貢献

LIXILグループ

企業の持つ資産や専門性を活かしたSDGsへの貢献は、長期的な競争力につながる。核となる事業と緊急性の高い社会課題解決を結びつけるLIXILグループでは、SDGsを軸にどのようなコミュニケーションを行っているのか。

LIXILグループは、コロナ禍に対し、本業を活かした対策をスピーディに提示した。それが、6月23日発表の「SATO Tap」だ。水洗の重要性が指摘される中、満足に手が洗えない途上国地域を対象に、簡易水道のように使える手洗いソリューションだ。

同社は、2012年には開発途上国向け簡易式トイレシステム「SATO」を開発、世界の衛生環境の改善に一役買っている。ジャパンSDGsアワード外務大臣賞を受賞するなど、SDGsの先進事例として取材を受けることも多い同社は、核となるビジネスを緊急性の高い世界の課題解決と直に結び付ける。

SATOも、「2025年までに1億人の衛生課題の解決に貢献する」というLIXILの目標のもと、同社の事業である水まわりソリューションでの専門知識を活かした事業だ。社会課題と事業を直結させ、また新たな事業を生み出す同社の取り組みと、そのコミュニケーションを見ていこう。

「SATO」の急成長とその理由

SATOは、カウンターウエイト式の弁が特長で、用を足し水で流すと弁が開き、動力を使わずに閉まる構造。病原菌を媒介する虫や匂いを防ぐ設計で、手を汚さず、流す水も少量で抑えられる。最初に進出したバングラデシュでは黒字化を達成した。

黒字化の背景について、LIXIL SATO Vice Presidentのエリン・マカスカ―氏は、「バングラデシュの成功には、BRAC(同国内で活動するNGO団体)などの地元組織の知見と協力が欠かせません」とコメント。地域の因習や文化を知り尽くした現地協力者とのパートナーシップと新しいトイレ習慣を受け入れてもらうための地道なコミュニケーションなくしては、黒字化は達成し得なかったと述べているのだ。

続くSATO Tapは、コロナを受け開発されたもので...

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