「とりあえず使ってみる」から「成果を出すために活用する」へ
コロナ禍を経て生活者の価値観は多様化し、自社が所有しているデータを利活用してPDCAを回すだけでは生活者の本当のニーズを捉えることが難しくなってきたと感じる担当者も多いと聞きます。また、ROASを重視する潮流も相まって、今までよりも施策の効果を説明するための透明性が必要になっている企業も増えてきました。
このような課題に対してリテールメディアは、これまでデータドリブンに施策を実施することが難しかった店頭販促や購買時点の施策の成果を可視化できるようになりました。正しい使い方を理解すれば、広告コミュニケーションの最適化から、販売・営業領域のさらなる成果に結びつけることが可能になりそうです。
しかし、小売・流通が主語のリテールメディアの使い方は多く語られてきていますが、肝心の広告主のための「リテールメディアの使い方」や成功事例の裏側はまだ世に多く出ていない印象です。
そのような背景もあり、本特集は広告枠を持つ小売・流通企業ではなく、リテールメディアに出稿する広告主に向けたものとしています。担当者が「とりあえず使ってみる」から「成果を出すために活用する」にひとつ段階を上げるための情報をまとめました。ここでは、それらを一挙にまとめてリテールメディア活用時のチェックポイントと併せて解説します。
リテールメディア活用時のチェックポイント
☑配信手法は理解しているか
現在の主な広告配信先は「店頭サイネージ」「DSP配信」「アプリ配信」の3つ。 それぞれで期待される効果もさまざま。配信手法を理解し、ブランドに合ったメディアを選定する必要がある。