代官山から新たな食文化を 新たなプラットフォーム「日本食品総合研究所」
代官山駅前の複合施設「Forestgate Daikanyama」にオープンした「日本食品総合研究所」は、食の新たな文化を生み出すプラットフォームを目指している。施設内に4店舗を展開し、企業や自治体とのプロジェクトベースで商品開発の企画からテストマーケティングまでニーズに応じて活用する。
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企業にとって当然のものとなっている社会貢献活動。SDGsという言葉もない創業当初から活動していたものの、業績低迷のため活動を断念せざるを得なかった過去を持つシンゾーン。新店舗を活用しながら、ファッションとウェルフェアの両輪を回す活動を行う理由とは。
温かみのあるナチュラルウッドを基調とした店内。レジ前を始め、大きなソファー席を複数配し、通路も幅広く設計。ゆったりと時間をかけたお買い物体験ができる配慮がされている。
業界の中で上位を占めていた企業から廃業の一報が届く度に、「かつて好きだった」「なくなって残念だ」という声が集まる。市場やトレンドの変化、人件費や生産コストの問題など要因は多々ある。しかし、対応策が外れてしまい、手放してしまった顧客を呼び戻せず、新しい層も獲得できなかった結果は否めない。
アパレル業界はこの10年、厳しい状況が続いている。その苦境において、大きく伸長したのがシンゾーンだ。2001年にセレクトショップとして誕生し、自社ブランドと国内外で買い付けた商品を販売している。顧客層の中心は30代から40代女性で、直営店舗は5店舗。2023年5月18日には旗艦店となる「Shinzone表参道本店」を移転・リニューアルオープンした。
場所はオフィスが入居するビルの1階。直営店ならではのおもてなしで、来店客に喜ばれる買い物体験を提供したいとしている。場所は大通りからは距離がある住宅街の中で、少し奥まった外観だが全面ガラス張りで店内がよく見え、気軽に入ることができる雰囲気をつくっている。
コロナ禍での外出機会の減少から、外出着を販売するアパレル業界の売上は厳しいと言われる時期にありながら、シンゾーンでは2020年の売り上げ12億円から2023年の7月期には21億円と大幅にアップ。店頭とECの2本柱でコロナ禍でも成長を遂げている。シンゾーン 代表取締役の染谷裕之氏は、「今後は2本柱の実績はキープしつつ、世の中が便利になっている今の時代だからこそリアル店舗が重要になってくる」と考えている。今回の本店の移転・リニューアルはその一環だ。
ブランド設立当初からのコンセプト「デニムに合う上品なカジュアル」の中で、今回新たに環境に配慮したアイテムを開発。廃棄デニムを使ったコレクションや残反生地を使ったアイテムなどを販売している。自社ブランドのパンツは定番人気の代表格だ。一部商品ではセミオーダーでのサイジングにも対応するなど顧客に寄り添ったサービスを行っている。
新店舗の内装は、長年軸としてきたミッドセンチュリーモダンのインテリアデザインに、メイン資材として京都の「北山丸太」を使用。北山丸太には600年の歴史があり、茶室や数寄屋の建築用材として多く用いられてきたが、近年は和風建築の発注が減少。和風用材をファッションブランドのモダンな...