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世界中の香りの魅力を最大限に集約 隈研吾氏設計のアロマ体験施設

AEAJグリーンテラス

世界中で育まれた自然の香りを詰め込んだ精油を使い、アロマテラピーの魅力を体感できる「AEAJグリーンテラス」。2023年2月1日東京・原宿に常設施設としてオープンした。香りという直接体験でしか感じられない感覚に焦点を当てた施設の狙いとは。

2面のガラス窓から自然光がたっぷり入る「アロマラウンジ」では、ヒノキの香りに包まれながらゆったりと過ごせる。

日々忙しく過ごす人に癒しをもたらすコンテンツとして、香りが再評価されている。一時、過剰な人工香料で体調不良を引き起こす「香害」が注目された時期もあったが、それぞれの効用を知ったうえで自然由来の香りを適切に取り入れられるものとして精油を取り扱う店舗も増えている。

公益社団法人日本アロマ環境協会(AEAJ)は、植物由来の精油から発せられる香りを活用したアロマテラピーの魅力をより多くの人々に体感してもらい、香り豊かな「アロマ環境」を守るための情報発信を行う基幹施設として東京・原宿に「AEAJグリーンテラス」を2023年2月1日にオープンした。

同法人はアロマテラピーで唯一内閣府に公益性を認定されている。アロマテラピーを通じて人々の心身の健康に寄与することを目的に、アロマテラピーの普及・調査・研究などを行っている。これまでは自社施設はオフィス機能のみで、会員や愛好家との交流は自社で企画したアロマ大学やアロマフェスタなどのイベントが中心だったが、常設施設を通じて様々なコンテンツを提供していく。

建物の設計を行ったのは建築家の隈研吾氏。施設のコンセプトは「神宮前の小さな森」で、日本で古くから神仏殿の建材として使われ、香りがよく、見た目も清らかな木材であるヒノキを中心にした設計だ。その他の木材も国産のクリ、カラマツなどを最大限使用。森の木漏れ日を感じられるような照明など、細部にもこだわり、人工物の建物であっても“森”を感じてもらいたい、という想いが込められている。

環境への配慮として、木組みのヒノキも、静岡・岐阜・愛知・三重のものを使用。なるべく近くの木を使うことで、運搬の際の二酸化炭素の排出量を減らすことにも配慮した。また、外壁やデコレーションアートの一部には、使用済み精油ビンをリサイクルしたものを取り入れている。

「アロマファンが集まる象徴的なこの場所で、建築を通じて環境問題に関心を持っていただき、ひいてはアロマに携わる人たちのエコアクションにもつながっていく。来館された方々から『ここに来て、自分ももっと真剣に環境を守ろうと思った』という声もいただいています」(日本アロマ環境協会 マーケティング課 川崎春奈氏)

全3階建ての...

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