ウォルマートを筆頭に、クローガーやウォルグリーンズなど海外の主要な小売業では店舗のメディア化が進んでいる。日本でもDX化が進むにつれ、メディア化に取り組む企業が増えつつある。国内における概況について、アドインテの稲森学氏に聞いた。
店舗をメディア化するという言葉は、10年前から言われてきたキーワードで、今もデジタルサイネージを設置し、広告を流すことでしょ、と言われることもありますが、海外を筆頭に店舗のメディア化は更に進化しています。リテールメディアとは、小売業者が1stパーティーデータ、顧客会員基盤を活用して消費者の購買データや行動データを広告配信に利用する新たなビジネスモデルです。
リテールメディアはデータとコミュニケーションに焦点を合わせており、主な広告主であるメーカーは消費者に対して、スマートフォンアプリや店頭サイネージ、ECサイト上などで、購買行動に合わせた精度の高い広告を配信することができ、小売業者はそれによる広告収益を得ることができます。2016年から海外では本格化してきたリテールメディアですが、一括りにリテールメディアといっても、収益の仕組みが異なることはもちろん、広告メニュー化する上での優先順位も業種業態によって…
あと61%