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小売・メーカーにおけるOMO事例

全社的なOMOを推進するファンケル 裏側にある考え方とは

佐藤康平氏、渡辺拓人氏(ファンケル)

ファンケルでは、2013年から社内のデータシステムを構築するためにプロジェクトを推進している。2021年度から開始した中期経営計画では「ファンケルらしいOMOの推進」が掲げられている。どのように変革を行おうとしているのか、担当者に聞いた。

ファンケル
通販営業本部営業企画部
デジタル推進グループ 主査
佐藤康平(さとう・こうへい)氏

2014年ファンケル入社。入社してから一貫して通販のデジタルマーケティングを担当。MAをはじめとしたデジタルツールを使ったCRMや販売促進の施策を企画し、実行・検証までPDCAすべてを担当。現在はデジタル推進Gとして、社内でのデジタルシフト・OMO・データ活用の支援も行っている。

ファンケル
グループIT本部情報システム部
部長
渡辺拓人(わたなべ・たくと)氏

1998年にファンケルに新卒入社。電話窓口部門を経験し、システム部門へ。通販システム、ECサイトの担当を経て、ECサイトの再構築、CRM改革プロジェクトを担当。現在はIT基盤再構築プロジェクトを推進。

社内データを統合し活用を開始

──「ファンケルらしいOMOの推進」とはどのようなものですか。

渡辺:ファンケルでは、通信販売のほか、直営店舗販売、卸販売と多様な販売チャネルで製品・サービスを提供しています。通信販売、店舗販売両チャネルの持つ強みを、ITを活用して融合することでお客さまとの絆づくりを促進し、モノやサービスに触れて得られる体験価値の最大化を図っています。

2021年度を初年度とする3カ年の「第3期中期経営計画」では、大方針である「7つのチャレンジ」の1つに「ファンケルらしいOMOの推進」を掲げています。

「ファンケルらしいOMOの推進」とは、お客さまの気持ちや心情に対してファンケルとして何ができるのかを考えることで、お客さまの体験価値を最大化していきたいという試みです。そのために従業員自らの手で施策を行う“手づくり感覚”を大事にし、「ファンケルらしいOMOの推進」をしています。

具体的には、2013年から「FIT」というシステム開発をスタートさせました。FITとはFANCL Information Technologyの頭文字をとったもので、IT基盤を独自に...

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