義父から跡を継ぐことを請われ、老舗の金物工具商社「大都」に入社した山田岳人社長。当初、その仕事に後ろ向きだったが、自社に「ある」ものに目を向けた時、別の可能性が見えてきた。そして、DIYを軸に、数々の新規事業を生み出している。

大都はいま、DIYツールを販売するECサイトや、工具の使い方を教える教室「DIYファクトリー」を展開している

2018年には、オリジナル家具を開発・販売する事業「DIYファクトリーファニチャー」をスタート
山田岳人社長が工具商社の大都(大阪市)に入社したのは1998年。その理由は、妻との結婚を申し出た際、1937年から続く同社を経営する義父から提示された条件が「跡を継ぐこと」だったからだ。それまでリクルートに勤めていた山田社長は、「まったく勝手のわからない」工具商社業界に飛び込むことになった。
しかし、不景気で売り上げが減少。泥沼の状況に陥った2006年、やむにやまれず「問屋業のままでは廃業せざるを得ない」と義父に伝えた。義父からの答えは、「自分の好きなようにやっていい」 …
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