携帯電話の普及で当たり前になった行動だが、高機能化でそれがますます顕著になってきている。調べ物や買い物はじっくりとパソコンで、というのも、実は今は昔。Eコマースでもパソコンではなく、モバイルが主力になってきているのだ。そこで、消費者の「あれがしたい」「これがしたい」という意図が生まれる瞬間、「Micro-Moments(マイクロモーメント)」をうまくとらえ、適切に情報を提供することが、モバイル時代のECを制するカギだ。グーグルの水谷嘉仁氏が解説する。

挙式まで250の「Micro-Moments」をすくい取るアプリ
「ゼクシィアプリ」。会員登録すると、結婚式までのカウントダウンが始まる(指定せずに使いはじめることもできる)。挙式までに実施しておきたい250の項目がまとまっており、To-Doリストのように紹介される。どこまで実施したか、の進捗状況まで分かるという親切ぶり。ほかにもアプリでは、情報・知識コンテンツも充実させている。
─オンライン上での消費者の購買行動の変化をどのようにとらえていますか。
最近のインターネットでの購買行動の変化を考えるに、スマートフォンの普及は外せません。楽天市場のデータでは、去年の3〜4月時点の検索連動型広告のクリック数を見ると、どの時間帯もパソコンのほうが携帯端末よりも上でした。しかし今年の3〜4月のデータでは、終日モバイルがパソコンを超えました。家にいる時間も携帯端末を使っているということです。パソコンを持たず、スマホをメイン端末とする人も少なくなくなってきました。
常に手元にオンラインに接続できる端末があるため、何かをしたいと思った瞬間にネットで調べるという行動がより自然になりました。今年5月に発表しましたが、日本を含む10カ国では、すでに携帯端末からの検索がパソコンを上回っています。当社の調べでは …