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米国広告マーケティング事情

激戦!広告業界のW杯

松本泰輔

開催真っ只中のFIFAワールドカップ ブラジル大会。開催前から、公式パートナー/スポンサーはもちろん、そのライバル企業たちも、それぞれユニークな方法でサッカーをテーマとした広告キャンペーンを繰り広げている。

本号が発行される頃には、グループステージと決勝ラウンド1回戦を終え、ベスト8が出揃っているはずのFIFAワールドカップ ブラジル大会。「サッカー不毛の地」と呼ばれるアメリカだが、ヒスパニック系をはじめとするサッカー熱の高い移民が世界から集まる国でもあり、4年に一度の世界最大のスポーツイベントは回を重ねるごとに盛り上がりを見せ、広告業界も活気を帯びる。

DVR(デジタルビデオレコーダー)と、ネットフリックスなどコンテンツ・プロバイダーの普及によりオンデマンドで何でも見ることができる時代に、ライブで見る価値が高いスポーツイベントは広告主にとって貴重な機会である。ワールドカップのロゴを広告で使用できるのは公式パートナー/スポンサーに限られるが、一方でライバル企業が「W」の字をまったく出すことなくサッカーをテーマにしたキャンペーンを行うなど、大会の舞台裏で熱い戦いが繰り広げられている。

アディダスVSナイキ
開催前のイメージ戦略がカギ

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ナイキ「Winner Stays」
公開1カ月で再生回数7000万回を突破したオンラインビデオ。草サッカーに興じる少年たちが次々と世界のスーパースターに変身していく。いつのまにか満員のスタジアムで試合をすることになった少年チーム。最後にペナルティーキックのチャンスが訪れ、見事にループシュートを決め、観衆を沸かせる。

FIFAの長年のパートナーであるアディダスと各国ユニフォームのサプライなどでもしのぎを削るライバル ナイキは、オンラインを中心にサッカーをテーマにした広告を展開している。クリスティアーノ・ロナウド、ウェイン・ルーニー、ネイマールJr.、ズラタン・イブラヒモビッチなど世界に名だたるスーパースターが出演する4分間のビデオ「Winner Stays」は、4月25日にYouTubeで公開されると1カ月で7000万回以上再生された。

空き地で草サッカーに興じる少年たちが ...

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