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早稲田マーケティング・マネジメント研究会レポート

良品計画にみるマーケティング・マネジメント

良品計画

「無印の時代は終わった─」。何を話してもそのように報道される逆風の中、松井忠三氏は2001年に良品計画の社長に就任した(現在は会長)。松井氏はさまざまな課題に対処しつつ、問題の本質は経験主義的な発想と実行力の弱さにあると考え、業務の徹底した「仕組み化」による企業風土の改革を断行した。

13冊2000ページにも上る店舗業務マニュアル「MUJI GRAM」。仕組み化し、徹底し、かつ定期改訂することで、仕事の創造性と型を両立できる。

良品計画は、2014年2月末時点で売上高2200億円、経常利益230億円、国内385店舗、海外24カ国に255店舗を展開する日本を代表する小売業のひとつだ。1980年代、企業のプライベートブランドが「安かろう、悪かろう」で評価されづらかった時代に「わけあって安い」のコンセプトで生まれた無印良品。西友から営業を譲渡され、独立した90年代は、「人と差をつけたい」から、「自分だけの価値」へと人々の関心がシフトし、このコンセプトが世の中のニーズとマッチし、一世を風靡した。

しかし、2000年代に入ると、その拡大路線に陰りが見え始める。2001年、前任の社長が業績悪化で引責辞任したのを受け、良品計画の社長に就任した松井氏は、「赤字の原因は、慢心やおごり、急速に進んだ大企業病、短期的な対策に終始する対処療法、時代にマッチしなくなったブランドの弱体化、急激な拡大路線に象徴される戦略の間違いなど、いくつかの要因に集約される」とし、それぞれの原因に対処した。しかし、就任から1年経つと、本当に改革すべき原因は別のところにあるのでは、と気づき始めたという。それは、無印良品を生み出したセゾングループの企業体質そのものだった。

特に注目したのは ...

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