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心理学の視点

人によって異なる、「元の生活」をどう理解するか?

サトウタツヤ氏(立命館大学)

ビッグデータよりもナノデータ 個々の願いを丁寧にくみとる

私たちは今、曖昧な、先が見えない不安定な状況下にある。その中で必死に意味づけをしているのが現状だ。「元の生活に戻りたい」と人は思うが、その“元の生活”をどのようなレベルで捉えているのだろうか。まさか、オンラインコミュニケーションを全てなくす生活に戻ろうという人はいないであろう。

今後、社会集団の中で起こる軋轢は、“元の生活”の次元の取り方が起因となる可能性が高い。例えば「会議は全て対面で行い、終わったらたまには飲み会でもしよう」ということが“元の生活”である人がいるなら、「オンライン接続による会議が終わったらすぐに家事育児を行う」ことに価値を見いだした人との間で軋轢が起こるであろう。何を「後戻りできない進歩」として受容し、何を「元の生活」として戻したいのか、個々人の意味づけの丁寧な理解が求められるのではないだろうか。

【図表】はV字回復というスキームであり時間とは別の次元における変動を表すことができる。この時、縦軸が人によって異なることに思いを馳せることが重要だ。先の例でいくと、ある人は会議後に飲み会...

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