日清食品の2017年広告、宣伝部 米山次長が選ぶ「印象に残った3つの企画」とは?
近年、広告によって多くの話題を振りまいてきた日清食品。2017年も、著名な作品の主人公が成長した姿を描いたテレビCMや、かつて販売終了した商品を自ら“黒歴史”と呼んで再発売した企画、マンション広告の表現を取り入れたプロモーションなどがWeb上で話題を呼んだ。こうした広告はどのような狙いから生まれたのか、日清食品ホールディングスの米山慎一郎氏に聞いた。
江崎グリコはスマートスピーカー「Amazon Echo」の発売に合わせて、音声サービス「Amazon Alexa」に対応したスキル「教えて!ぐりこっち」の提供を開始した。食品メーカーでありながら、なぜ音声サービス向けのスキルを開発したのか。その狙いについて、江崎グリコの玉井博久氏に聞いた。
「ぐりこっち」という名称は、グリコとコーチの組み合わせを、さらにかわいくして付けた。
日本で「Amazon Echoシリーズ」の発売が発表された11月8日、そのスキルを販売するAmazon内コーナーには100以上のパートナーによる265種類のスキルが並んだ。江崎グリコの「教えて!ぐりこっち」もそのひとつ。大人や子どもが「ぐりこっち」との会話を楽しみながら、食材の知識を得ることができる。
その使い方は簡単だ。まず「アレクサ、ぐりこっちをスタートして」と呼びかけるとスキルが起動する。その後に知りたい食材の名前を伝えると、「ぐりこっち」がその栄養素やおすすめの調理方法、食材に関する豆知識を教えてくれる。
そこで提供される情報は同社が運営するWebサービス「すぐわかる栄養成分ナビゲーター」を活用したもの。これは文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(7訂)」収載の一般食品2191品目の栄養成分を網羅する信頼性の高い情報だ。
「当社の『すぐわかる栄養成分ナビゲーター』は、管理栄養士やスポーツトレーナー、医療関係者などの専門家に活用してもらっています。しかし、まだ一般の家庭での利用が少なかったため、『教えて!ぐりこっち』で体験してもらうことで、栄養バランスの取れた食事や食事中の会話が弾む環境、子どもが食べることを好きになるきっかけづくりをサポートしたいと考えました」(玉井氏)。
江崎グリコがいち早く、「Amazon Echo」向けにスキルを開発した背景には、消費者の情報入手経路の変化がある …