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米メディアを取り巻く新トレンド

フリーかプレミアムか?米新聞業界の生き残りを懸けた戦い

津山恵子

bostonglobe.com(上)と、boston.com(下)のトップページ。

米新聞業界は、デジタル時代における生き残りをかけて、様々な実験を繰り返している。その一つが、広告付き・購読料なしのサイト(=フリー)と、広告を最小限にして購読料をとるサイト(=プレミアム)を分けて運営するという試みだ。

米新聞社の収入は、かつては7割以上が広告収入だった。しかし、紙の広告収入は減少を続け、現在は4割程度。頼るはデジタル関連収入だが、デジタル広告収入は、紙の広告収入減少を補うようになる前に価格競争が始まり、伸び悩んでいる。「紙の広告はドル単位だが、オンライン広告は10セント、モバイル広告は1セントだ」といわれるゆえんだ。

そこで、米新聞業界が始めたのが、「ペイウォール」と呼ばれる、オンライン記事の購読料を、紙と同様に設定するという戦略。メディア・アナリストのケン・ドクター氏によると、米新聞の4割以上がすでにペイウォールを設けているというので、日本に比べるとデジタル課金は進んでいる。

しかし、ジレンマもある。日本と異なり、米新聞各社のWebサイトは ...

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