これまでに、数多くのヒットCMを手掛けてきた広告業界きってのヒットプランナーである福里真一氏。ベストセラー小説『野ブタ。をプロデュース』の著者であり、かつては宣伝会議コピーライター養成講座で広告の勉強もしていた白岩玄氏。広告と小説、異なる領域で活躍する二人にヒットする企画と、その発想法を伺います。
CMプランナー 福里真一氏(左)
作家 白岩玄氏(右)
企画は理詰めで考える
福里 白岩さん原作の『野ブタ。をプロデュース』のドラマが放映されていた頃、クリエイティブディレクターの佐々木宏さんが「あのドラマが大好き」と話していましたよ。よく講演で「広告もあのドラマと同じで、人気のないものを人気者にしてあげる仕事だ」と。そして、よく考えると自分が好きなドラえもんも、「のび太をプロデュースだ」と、ダジャレでウケをとっていました(笑)。広告の勉強をしていたことが、あの作品に何か影響を与えているんでしょうか?
白岩 光栄です。もともと広告が好きで、宣伝会議のコピーライター養成講座にも通っていたほどなので、あの作品は自分の「広告好き」なところが、そのまま出ていた気がします。「野ブタ。をプロデュース」は若気の至りと言うか、勢いで書いたようなところがあります。福里さんは普段、どんなふうに企画を考えているんですか。
福里 まずは、その商品の広告はどんな感じになるといいかな? というイメージを ...
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