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スタートアップ企業の転機

自社の魅力を多面的に把握し 番組特性に合わせたアピールを

下矢一良(PR戦略コンサルタント・合同会社ストーリーマネジメント代表)

テレビ東京出身で経済番組のディレクターを務めていた筆者が、メディアで話題となっているスタートアップ企業の転機に迫ります。

DATA:OVER ALLs
創業年 2016年9月1日
事業内容 クライアント企業の企業理念を絵にするアート展開事業をはじめ、イベント企画やアパレルの企画・販売などを手がける
従業員数 14人
広報体制 1人

プレスリリースや企画書など、広報の「定番」とも言える手段を用いずに『情熱大陸』(毎日放送)をはじめ『news zero』(日本テレビ)、『朝日新聞』『読売新聞』など、メディア掲載を数多く獲得しているのが、アートカンパニー・OVER ALLsだ。

社長兼プロデューサーの赤澤岳人氏と副社長で画家の山本勇気氏を中心に、トヨタコネクティッドをはじめ数多くの企業や店舗で、その会社の歴史、理念、そして未来を壁画として描き、働く人や店を訪れる人々の「活性化」を図っている。

紹介から『情熱大陸』の出演へ

数多いOVER ALLsのメディア出演のなかでも、転機となったのはさまざまな分野で活躍する人たちを密着取材して取り上げ、紹介するドキュメンタリー番組『情熱大陸』への出演だ。「『情熱大陸』の出演を機に、これまで接点のなかった中小企業のオーナーなどからの仕事の依頼が相次ぐようになりました」と赤澤社長はその反響を語る。

出演につながったきっかけはツイッターで知り合った、ある経営者だった。赤澤社長はツイッターで交流している経営者らと、普段から積極的に会食しているのだ。

その後、経営者から「紹介したい人がいる」と連絡が入る。駆けつけると、そこにいたのはドキュメンタリー番組専門の制作会社のディレクター。赤澤社長の話を覚えていて、その経営者を取材したディレクターを紹介してくれたのだ。

赤澤社長と制作会社のディレクターはその場で意気投合。制作会社からあるドキュメンタリー番組に企画を提案してもらうことになった。

さらにさまざまなプロセスを経たり、企画の練り直しなどを行ったりしながら、制作会社のディレクターは『情熱大陸』のプロデューサーに企画を...

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