企業の広報担当者といえば会社案内など印刷媒体の制作、ホームページの運営、SNSアカウントの更新などの業務を担うことが多いと聞く。私の拙い経験が「広報担当者が発信する情報の倫理観」についてお考えの方に少しでも役立てば幸いである。なお、本稿でいう「広告・表示」は一般消費者向けのものとし、事業者向けのBtoBは除外したい。
広告・表示が制約を受けるアドルール(左表を参照)は、法律から自主基準、そして人によって判断が大きく異なる倫理観まで幅広い。一方、問題となる広告の分類としては図1のとおりである。
広告が問題となる態様は、訴訟、行政処分から苦情・意見まで様々な形があり得る。このなかでも特に倫理観に関わるものの多くは、図1の(4)(5)に含まれる。図2、図3では(4)(5)に該当する具体的な事例をご紹介したい。なお、(5)に該当する「倫理上問題になり得る広告」を分類すると以下の4つに ...
あと81%