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販促会議企画コンペティション

第15回販促コンペ 最終審査員13名からの総評を一挙公開

最終審査員総評

    【審査員長】
    嶋浩一郎氏
    博報堂 博報堂ケトル
    執行役
    クリエイティブディレクター/
    編集者

    まず、最初に言っておきたいのが、今年、学生の方の応募がすごく増えた!ってこと。これは、販促・プロモ業界、そして広告業界の未来にとっての希望です。この業界を目指すタレントの層が厚くなることはすごく重要。そのことに、この賞が少しでも寄与できているとしたら、関わってきた身として嬉しいことです。上位作品に関していえば、このコンペティションが年を重ねるごとに、研ぎ澄まされたシンプルで強いアイデアが増えてきたという印象を受けました。スピードの速い企画は強い!説明の要らない企画は強い!心を直撃する企画は強い!ということを改めて感じることができた最終審査でした。ブランドの世界観、時代のトレンド、そのタイミングの生活者の心理を、スピードの速いシンプルなコンテクストに凝縮する技術を受賞作から盗んでほしいと思います。

    【最終審査員】
    井上忠司氏
    ビーコンコミュニケーションズ
    エグゼクティブ
    クリエイティブディレクター

    今年は例年以上に平均的なレベルは高かったように感じました。そのため、レベルが拮抗した作品が多く、どれを選ぶのかに苦労した印象です。その中で出たキーワードが、「販促コンペの企画が世の中の当たり前として認知される未来」です。もちろん、企画の一発勝負ではあるし、スポンサー企業からの課題あってのものですが、ある種普遍的に認められていく企画をここから生み出すことも大きな役割なのではないか、というものでした。そういった意味でも、グランプリに輝いた「セトリレシート」はごく普通にあってもおかしくなく、単なる会計明細としての機能を超えた思い出が付与されるシンプルな企画でした。その他の賞に輝いたものも、人に行動を起こさせる企画でありつつ、新しい価値を提案していました。次回の販促コンペもすばらしい企画が寄せられることを期待しています。

    【最終審査員】
    奥谷孝司氏
    オイシックス・ラ・大地
    専門役員(COCO)
    顧客時間
    共同CEO取締役

    毎回すばらしい作品が集まる販促コンペ。今年の審査会も白熱した議論が行われました。今回私の印象に残ったのは実現性の高い企画、人が「買い物したくなる」企画だけでなく、人の心も右から左へと揺さぶられるように動いていく心が動く企画が多かったように思います。商業的価値だけでなく、社会的価値の提供も視野に入れたアイデアがいくつか出てきたことが、私の心も温かくしてくれました。販促コンペの挑戦者の皆さんに感謝です。コロナ禍を経て我々が改めて大切だと思っている人と人とのつながりの大切さが販促にも詰め込まれ、届いていく。忘れかけていた我々の心の中に、再び芽生えてきた人と繋がることの喜び。来年も、これからも「心震わす」販促企画が、企業の売上と共にお客さまの心も満たしてほしいと願います。そんな企画を来年もお待ちしています。

    【最終審査員】
    長田麻衣氏
    SHIBUYA109エンタテイメント
    SHIBUYA109 lab.所長

    評価が高い企画は「この企画でこういう会話がされそうだな」とか、「SNSでこういう反応がありそう」など、企画書に書かれていなくても、生活者の反応の光景がより鮮明に目に浮かんできます。常にSNSやリアルで企画の供給過多が起きている今、生活者が考えすぎず感覚的に参加できるシンプルな体験導線であることはより重要になっているのだと思います。事業会社目線では、打ち上げ花火的な企画ではなく、定期的な接点を持つための企画であることも大事だと思っていて、「同じ施策だけどシーズンに合わせてここをアレンジしたら何回もできそう!」といった、シリーズ展開がイメージできる企画も魅力に感じました!

    【最終審査員】
    尾上永晃氏
    電通
    プランナー・CD

    シンプルで、聞くだけで魅力的。インサイトを上手に突いている。今年もそんなグッとくる施策が多くて悩みました。個人的には、推し色レンズ、#amedasJACK!、ミニカー保険なども好きでした。一方で、企画が伝わりづらく損しているものも多かった印象です。あれこれ補足しゴテゴテしてきたら危険信号です。たぶんよいアイデアではないか、よいインサイトではないはず。一瞬で「それわかる!」を大事にしたいですね。おまけ:学生とプロの何が違うのか?という疑問について、「これできるのかな?」とイメージすることへの解像度ではないかと思いました。いい案ができたと思ったら、すでに近いのはないか?こっちのはできそうか?ないな。とすると難しいってこと?どうやれば?と、リサーチに時間をかけるとより良くなるはずです。

    【最終審査員】
    吉柳さおり氏...

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