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ヒットの重心は言葉 商品価値を最大化するコンセプト

商品開発からコラボまでコンセプトはブランドの背骨

男性客が3割~4割を占め、業績を伸ばしている異色のチョコレートショップ「Minimal Chocolate」。ブランドを支えているコンセプトについて、創業者の山下貴嗣氏が語る。

コンセプトがすべての判断基準

急成長のチョコレートショップ「Minimal Bean to Bar Chocolate」。東京・富ヶ谷本店のほか、銀座と白金高輪に店舗を構える。2014年に創業し、初年度と翌年度は売上高300%で推移、16年度(17年7月期)も200%~250%で着地しそうだ。

原料のカカオ豆の選別・仕入れから製造・販売まで、すべて手がける。素材はカカオ豆とビート(てんさい)の砂糖のみだが、カカオ豆は同じ原産地でも収穫時期や農法、焙煎時の温度や時間などの製法で変わるさまざまな風味が、「Minimal」の魅力だ。

オリジナルのレシピ、製法から生まれたチョコレートには世界からも注目が集まり、英国や米国からも引き合いがある。香港でも近く高級スーパーで取り扱いを開始する予定だ。

ブランドを支えるのは「チョコレートを、新しくする。」というコンセプト。「何をするにも判断軸になっています」と、創業者で代表の山下貴嗣氏は語る。

たとえば、キリンビールのクラフトビール「グランドキリン」と協業した際も同じだった。ことしのバレンタインシーズンのことだ。「当初は、炭酸やビールの味と、カカオの風味がケンカするおそれがありむずかしいのではないかと考えていました。けれど、もし実現できれば、チョコレートでは新しい取り組みになります。コラボするかどうかは、これが基準です」

さらにこのコンセプトは、チョコレートを嗜好で選ぶ「新しい消費のスタイルを普及させる」という、ブランドの目標にもつながる。

そこで来店客には必ず試食を勧めている。実際食べ比べると、少々粒の残ったカカオ豆のざくざくとした食感、広がる風味の違いがわかる。「自身の好みの味を探していただきながら、なぜ香りが変わるのかを話します。味わい、楽しむ時間が長くなればなるほど魅力は伝わります」

試食できないオンラインストアでも …

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