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「CMO X」分科研究会レポート2022

デジタル・アナログの垣根を越えた 顧客接点の強化で事業成長を実現

八代目儀兵衛、ポケモン、ライオン

2014年11月に発足し、活動も10年目を迎えた「CMO X」は、33回目となる研究会を2023年9月19日に開催した。今回は八代目儀兵衛、ポケモン、ライオンでマーケティングをリードする3名が参加した。

写真左からライオン・横手弘宣氏、「CMO X」Founder・加藤希尊氏、ポケモン・大洞翔一氏、八代目儀兵衛・神徳昭裕氏。

USPをどう訴求する?いま企業が直面する課題

9月19日、「CMO X」の33回目となる研究会が開催された。10年にわたり企業マーケティングを統括するキーパーソンが知見を共有し、日本で活躍するマーケターの集合知を形成することを目指してきた取り組みには今回、八代目儀兵衛、ポケモン、ライオンが参加した。本会は各社CMOの自己紹介と企業概要の紹介から始まった。

八代目儀兵衛の神徳氏は、江戸時代に京都で創業した米屋としてのルーツにもとづく強みに触れた。長年培ってきた米の目利きを活かし、ソリューション事業として米飯商品や炊飯器開発のコンサルティングに力を入れている現状を紹介した。

ビデオゲーム発祥の「ポケモン」は現在、位置情報ゲームアプリ『ポケモン GO』が世代や国境を超えて支持されている。大洞氏は、その背景に「ポケモンの原点はビデオゲームであるが、デジタルコンテンツの中で完結せず、現実世界と繋がり、コミュニケーションが創出されることが拡がった理由のひとつ」という考えがあると説明した。

ライオンはオーラルケア・ハンドソープや手指消毒液の一般消費財メーカーとして知られている。今後、売上高に占める海外比率の上昇に向けた事業展開を行っている全社方針が横手氏から示された。

続いて、研究会はカスタマジャニーマップとUSP(体験価値)の説明へと移った。ポケモンは原作となるビデオゲームから始まり、アニメ、カードゲーム、グッズなどでファンの裾野を広げ、ここ数年はSNS、Webコンテンツ、アプリゲームといったデジタルツールの台頭により多様なユーザーに親しまれるコンテンツに成長した。

2023年7月にリリースした睡眠データを使ったゲームアプリ『Pokémon Sleep』は...

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