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クリエイティブビジネスと経営マネジメント

「個」が主体になり「個」が活躍できる環境をつくる プロジェクトマネジメントから考える、これからの広告ビジネス(1)

若村和明氏(シービーティー)

「広告」がマーケティング活動の中核として機能していたマス・マーケティング全盛時代と比べると、クライアントがパートナー企業に期待する機能や役割は変化しています。「メディア枠」の提供からマーケティング課題を解決する「ソリューション」の提供へ。「広告代理店」から「マーケティング支援会社」へと進化が始まっています。広告業界のビジネスモデルが変化をしていく中で、広告業界の経営や人材マネジメントはどうあるべきなのでしょうか。広告・クリエイティブ産業のトップランナーの方たちの、ビジネスに対する考えに迫ります。

連載初回は、自身のプロモーション会社経営の経験を活かし、広告業界をはじめとするプロジェクトマネジメントが複雑化する企業に対し、クラウド型ソリューションの提供で支援するシービーティーの若村和明代表取締役に話を聞きます。

リモート環境で人の評価と収支管理が課題に

──若村さんはシービーティー起業以前に、プロモーション会社を起業。長く広告業界に携わるなかで、この業界に起きている変化をどのように捉えていますか。

私が最初に起業したのは学生時代のことです。ビジネスが軌道に乗り、大学を中退して事業に専念したのが今から20年ぐらい前の2000年代初頭でした。その頃の広告業界は、とてもキラキラして見えていた時代。テレビCMをはじめ、デジタルメディア以外の領域でも、新しいメディアが次々と開発されていく時代でした。

ところが2000年代も中頃になると、それまで圧倒的な力を発揮してきた「テレビ」の神話にも変化が生まれます。インターネット広告が市場を拡大し、YouTubeなどの動画コンテンツも登場。メディアの種類もフォーマットも爆発的に増えていきました。

広告ビジネスも従来のコミッションだけでなく、成果報酬型といった売買の仕方も出てくるように。加えて、インターネット広告は広告会社を挟まずとも、中小規模事業者でも直接、バイイングができるようになっていきます。こうした中で、メディア販売の“代理業”としてだけではない、マーケティング課題を解決する提案が広告会社に求められるようになってきたと感じます。

また、広告会社にかかわらず、メディア事業を立ち上げ、運営するサイバーエージェントのような会社が登場してきたことで、ますます“代理”だけではない、広告会社のビジネスモデルの在り方が問われるようになってきていると思います。

もちろん、ビジネスモデルが変わろうとも、広告会社の価値とは、ブランディングに寄与するクリエイティブ力を持っていることに変わりはないと思います。過去20年間の広告ビジネスの変遷を振り返ると「見せ方」「伝え方」が激変し、それに伴い、一部のビジネスモデルは変化を余儀なくされてきた一方で、ブランディングやクリエイティブは普遍的であるように感じます。

それゆえ、これからの広告ビジネスの在り方を考える際には、改めてこのビジネスに携わる一人ひとりの真の意味での能力の発揮が求められていると思います。しかしながら、メディア環境などが・・・

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