市場変化が激しい昨今、企業活動の指針となる「パーパス(存在意義)」を策定する企業が増えている。「パーパス」を短いセンテンスに集約し、また社内外へ認知・浸透させるために、意識したいポイントとは何か。
たきコーポレーションのブランディング領域に特化した社内カンパニー、IGI。2014年からパーパス基軸とした企業ブランディングの支援を300件以上手がけてきた。
そもそも企業ブランディングに「パーパス」を取り入れる姿勢は、コロナ禍を機に広がったという。社会不安が高まり、求心力を持つ新たな指針が企業にも求められるように。また、ダイバーシティやSDGsなどを推進する潮流も高まる中、「社会にどのような貢献ができるのか」が企業にもよりシビアに求められるようになったのだ。
この変化を受け、同社では企業ブランディングを「あらゆる企業活動の根幹となり、今より明るい未来をデザインするための重要な投資」と定義。そして「パーパス」を企業ブランディングの判断や方向性を示す指標と位置付けた。
「私たちはパーパスを『企業が達成すべき課題(責任)であり、未来の世界に示すゆるぎない決意』と捉えています。パーパスを軸に、様々な課題へ一貫した姿勢で企業活動を行うことが重要です」(IGI代表 井上元気氏)。
またパーパスを軸とする副次的なメリットについて、同社のアートディレクターである大入将太郎氏は「企業の存在意義が明確になるため、『自分の仕事が社会課題の解決に直結している』と従業員のモチベーションも高まります」と語る。このように...