人材の多様性を活かし、誰もが力を発揮できる組織を実現する。そのためには、広報パーソンが、D&Iの議論に向き合い、理解を深めていくことが第一歩となります。
D&I(Diversity & Inclusion)またはDEI(Diversity, Equity & Inclusion)*1という言葉が、ビジネスにおいても広く定着するようになりました。一方で、いまだにダイバーシティは女性活躍だけを指すといった誤解はありますし、「我が社におけるインクルージョンとはどのような状態か」について具体的なビジョンがないケースも多いかもしれません。
私自身は左足に障害のある当事者であり、その視点を活かしながら研究を行っています。その立場から見ると、障害の有無に関係なく働ける先進企業がある一方で、障害者がD&Iの議論から取り残される状況が続いています。なぜなのでしょうか?そして誰も排除されない「真のD&I」を実現するためには、どうすればいいのでしょうか。
ダイバーシティの分類
まずダイバーシティとは「多様性」のことです。人には性別、年齢、国籍、人種、民族などの違いや障害の有無、性的指向・性自認、そして性格、価値観、考え方、慣習や宗教など様々な違いがあります。
あと60%