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企業倫理から考える広報

よい社会をつくる広報 ~スターバックス「サイニングストア」のリリース

杉本俊介(大阪経済大学)

社会からの信用が問われ、ビジネスに倫理が必要な時代。何らかの葛藤に直面した時、どう筋道を立てていけばいいのか、組織を取り巻く事象から考えます。

記事になれば広く社会に発信されるプレスリリース。発信された先の社会を想像できているかが問われます。

例えば、スターバックス コーヒー ジャパンは6月24日、国立市に聴覚に障がいのある従業員(パートナー)を中心に手話や指さしなどを使って接客する「サイニングストア」を日本で初めてオープンする、というリリースを出しました。

冒頭で、水口貴文CEOのメッセージが強調されています。「聴覚に障がいのあるパートナーやお客様にとって、ありのままの自分で居られる場所であり、障がいのある若者にとって夢や未来を描ける場所、そしてこの店舗を訪れた誰もが新たな気づきを得られる場所になればと考えています。」単にコーヒーを提供するだけでなく、「お互いに心から認め合い、誰もが自分の居場所を感じられるような文化」をつくる、その姿勢が感じられます。

社会学者レイ・オルデンバーグは、現代都市において、家(ファーストプレイス)でも職場(セカンドプレイス)でもなく、不特定の人たちが集まるサードプレイスの重要性を指摘しました。それは家や職場のストレスを解消し、人を平等にする場所だと言います。まさにスターバックスが目指している場所でしょう。

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