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プレゼン力診断

メルカリ山田社長の記者会見分析 「地味プレゼン」も個性に

永井千佳(トップ広報プレゼン・コンサルタント)

経営者の「プレゼン力」を診断。声・表情・身振り・ファッションといった視点から毎号、分析します。

2月4日(火)
メルカリとドコモの戦略的提携に関する記者説明会 in ベルサール飯田橋ファースト

メルカリとメルペイ、NTTドコモが業務提携 顧客基盤の拡大を目指す
メルカリとメルペイ、NTTドコモは2月4日、3社合同での記者説明会を開催。さらなる利便性とサービス向上、キャッシュレス推進などを目的とした業務提携について合意したことを発表した。今回の提携を記念し、2月24日まで「メルカリでd払いを使うと+10%還元キャンペーン」を実施することも発表された。

メルカリ 代表取締役CEO 山田進太郎

対象的な2人のトップだった。メルカリの山田進太郎社長は、表情を変えることなく淡々と語り続ける。アイコンタクトの先は社員。質疑応答では、右隣の社員をチラ見しながら回答する姿が印象に残った。地味で大人しい印象は、創業から5年で上場を果たしたスター経営者というイメージからほど遠い。

一方のドコモ・吉澤和弘社長。低く響く声で表現豊か、かつ堂々たる話しぶり。視線の先は常に前方の客席。笑顔で聴き手一人ひとりと細やかにアイコンタクトを取り続け、会場の空気を掌握するカリスマ性が感じられた。多くの人はこう考えるだろう。「吉澤社長のスタイルが王道だ。山田社長も見習うべきでは?」。

これは間違いだ。山田社長は今のプレゼンスタイルを変えるべきではない。トップの個性とマネジメントスタイルを活かすことが、トッププレゼン成功のカギ。メルカリが急成長を遂げたのも、この「地味プレゼン」が貢献しているはずだ。


メルカリは「人材のブラックホール」と呼ばれる...

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