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元ディレクターが教える テレビ番組制作者の本音

新型コロナ問題でテレビは何を取り上げる?

下矢一良(PR戦略コンサルタント・合同会社ストーリーマネジメント代表)

新型コロナの感染拡大とともに、テレビ報道もコロナ一色になっている。テレビ東京は、経済危機を"現象"として伝えるのではなく、困難に打ち勝とうとしている"働く人"に焦点を当てている。

新型コロナウイルスの影響が広がり続けている。私が主催する広報担当者向けのセミナーでも、「全社方針で参加できなくなった」という方が何人もいた。私に限らず、仕事に影響がなかった方はいないのではないだろうか。

ワイドショーの視聴率は上昇

ニュースや情報番組もその影響を集中的に伝えている。視聴率を見れば、まさに「国民的関心事」となっていることが分かる。例えば、朝のワイドショーの中で、2019年の年間平均視聴率トップの9.4%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)を記録した『羽鳥慎一モーニングショー』は、2月24日と3月4日に番組史上最高となる、12.5%を記録している(本稿執筆時点)。

この番組は普段、冒頭の1~2分でインパクトのある映像を流して視聴者をつかまえ、その後にスタジオが映し出される流れがある。だが、新型コロナの感染拡大に伴ってこのフォーマットを変更。冒頭から約30分にわたって新型コロナ関連のニュースを伝えてから、スタジオに移るようになった。

ニュースや情報番組では一般的に、VTRが放送されている間は視聴率が上がり、スタジオ部分では下がる傾向がある。『モーニングショー』の新型コロナ対応フォーマットを分析すると、制作者がいつも以上に積極的に視聴率を取りに行っている姿勢が感じられる。

「経済」が独自ではなくなる

新型コロナのような「国民的関心事」がある際に、こうした他局の一般的なニュース・情報番組に比べて難しい判断を迫られるのが、『WBS』や『ガイアの夜明け』といった、テレビ東京の経済報道番組だ …

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